V・ファーレン長崎は今月4日、ファビオ・カリーレ監督と2024シーズンの契約を更新したと公式発表。しかしブラジル2部降格クラブのサントスが同監督の招へいを確実にしたと、現地で報じられている。
カリーレは2017シーズンにコリンチャンスの監督としてブラジル1部リーグを優勝したほか、2021年にはサントスを指揮。昨年6月から長崎を率いていると、今年6月から複数回にわたりサントス復帰の可能性が浮上。
ブラジルメディア『グローボ』は9月の時点で、サントスと監督サイドが交渉しており、本人もサントス行きに前向きであると報じていたが、長崎は2023シーズン終了後に契約更新を公式発表。残留に向かっている可能性が高いとみられていた。
しかし『グローボ』は18日になって「サントスは長崎との交渉がここ数日で進展。カリーレ監督招へいに近づいている」とリポート。これによると、サントスが契約解除金の150万ドル(約2億1000万円)を支払うことで長崎と合意したという。
ただサントスは2部リーグ降格により、150万ドルの一括払いが厳しい状況にあるとのこと。今月9日の選挙により会長に選出されたマルセロ・テイシェイラ氏は、分割払いを望んでいる模様。現在は契約解除金の支払い方法を巡り、両クラブが交渉しているものとみられる。
サントスは今季序盤から成績が振るわず、8月はじめに2部降格圏の17位に転落。10月27日の第29節コリチーバ戦で勝利した後は2勝4分と立ち直りの兆しを見せていたが、先月29日の第36節フルミネンセ戦からまさかの3連敗。今月6日の最終節で敗れたことにより、残留圏の16位バイーアから勝ち点1差の17位に転落してシーズン終了。クラブ史上初めて2部降格という屈辱を味わっている。
また同クラブは今年7月、鹿島アントラーズ所属MFディエゴ・ピトゥカと4年間の事前契約を結ぶことで合意。2023シーズン終了後に移籍金ゼロで同選手を再獲得する方針を打ち出したが、ピトゥカのもとには今月16日時点でサントス新会長から契約交渉のための連絡が来ていないという。