広い宇宙には地球以外にも高度に発達した知的生命体が存在するのではないかーーーこのような仮説は昔から唱えられているものだ。

 広大な宇宙には、地球以外にも生命がある天体が存在している可能性が極めて高い。もし、その中に知的生命体が生息しているのだとするならば、我々のように向こうも知的生命体を探していたり、住んでいる星から離れて活動しているかもしれない。

 そんな仮定から産まれたものが地球外知的生命探査、通称SETIである。探査は宇宙空間から地球に届く電波などを解析することが多いが、こちらから意味のある信号を送る試みも行われている。 そんなSETI研究所が、この度非常に興味深い研究を行った。科学者たちがザトウクジラに話しかけ、「将来地球外生命体が我々の惑星に接近してきた場合に、どのように交信するのがベストなのか」よりよく理解しようとしたというのだ。

 プレスリリースによると、この驚くべきプロジェクトは、SETIの研究者とアラスカ・クジラファウンデーションおよびカリフォルニア大学デービス校の専門家が共同で行った。 水中スピーカーを使ってザトウクジラの「コンタクト」コールを放送したところ、「トウェイン」と名づけられた1頭のクジラが実際に彼らのボートに近づき、科学者たちが「グリーティング・シグナル」と認識する明確な反応を示したという。驚くべきことに、トウェインと科学者はそれから20分以上にわたって交信を継続、内容はまさに「会話」というべきものだったというのだ。

 ザトウクジラの”言語”を用いて、人間とザトウクジラの間でこのようなコミュニケーションが行われたのは恐らく今回が初めてである。興味深いことに、”会話”の中でトウェインは音を発するだけでなく、水中で”泡の輪”を作ってみせたことから、クジラが別のコミュニケーション形態を示してみせた可能性がある、と研究チームは報告している。

 今回の研究は将来的に「宇宙人の探索」に応用されるものだ。仮に知的生命体が地球と接触してきた場合、彼らがどのような「話し方」や地球外言語を用いてくるかを問わず「彼らが何を言っているか」解読することは、かなりの難題となる可能性が高い。

 同グループは、今回のプロジェクトを「火星人の代理で南極大陸を研究する」ことになぞらえ、知的で会話手段を持つとされるザトウクジラを対象に選んだと説明。今後はこの実験結果を元に、「地球上の人間以外による知的な存在の通信システムを調査し、受信した地球外からの信号に適用するフィルターを開発する」つもりだと説明している。

関連記事:Coast to Coast AM 【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=飯山俊樹(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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提供元・TOCANA

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