フェイエノールト所属の日本代表FW上田綺世は、今月17日に行われたエールディビジ(オランダ1部リーグ)第16節ヘラクレス戦で途中出場。スタメン起用がない現状に不満を募らせている可能性が報じられる一方、浦和レッズ所属FWブライアン・リンセンはフェイエノールト指揮官に対して感謝の思いを抱いている。
上田は今年8月にサークル・ブルッヘからフェイエノールトへ完全移籍も、今季ここまで公式戦でのスタメン出場はわずか1試合。メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスが絶対的ストライカーとして活躍しているだけに、出場機会に恵まれていない。
それだけにフェイエノールトOBのヴィレム・ファン・ハネヘム氏は先月、オランダ紙『アルヘメン・ダフブラット』のコラムで「ベンチにいる上田は、時々こう思っているだろう。『スロット監督は僕を何度かピッチに立たせて、5分よりもう少し長い時間プレーさせてくれたら、僕もすぐに得点ランキングのトップに立てるよ』とね」とし、上田がスロット監督の起用法に不満を抱いている可能性を指摘した。
スロットは2021年夏からフェイエノールトを指揮しており、監督就任1年目の2021/22シーズンにリンセンを指導。リンセンはオランダ1部リーグ戦で13ゴールを挙げるなど主力選手として活躍。ただ昨年5月に行われたUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)ローマ戦では途中出場。チームも敗れ、自身のプロキャリア初となるタイトル獲得は浦和移籍後に持ち越しとなっていた。
そんなリンセンは今月中旬、オランダメディア『Voetbal』のインタビューに応じた際、スロット監督を評している。
「彼には常に感謝されていたし、彼のことが恋しいね。ひとりの人間、指導者として素晴らしい人物であり、僕がプレーしてきた中で最高の監督だよ。監督でこれほど普通の人はなかなかいない。選手との接し方がとても自然なんだ」
「夕食中に『おい、リンセン、誰かがお前の皿から野菜を盗んだんじゃないか』と言うこともある。そういうところが好きなんだ。すぐに愚痴をこぼすような監督じゃないね」