横浜F・マリノスの監督を2023シーズン限りで退任したケヴィン・マスカット氏。ペア・マティアス・ヘグモ監督を招へいした浦和レッズ、ランコ・ポポヴィッチ氏の招へいが噂されている鹿島アントラーズなど複数クラブからのオファーを拒否し、中国1部・上海海港の指揮官就任が確実とみられる中、同氏と上海海港の契約内容が報じられている。
かつてベルギー1部シント=トロイデンVVを率いていたマスカット氏は、2021年7月からアンジェ・ポステコグルーの後任として横浜FMを率いると、2022シーズンにJ1制覇。2023シーズンも終盤までヴィッセル神戸と優勝争いを繰り広げるなど、確かな手腕を発揮していた。
しかし横浜FMは今月7日にマスカット監督の退任を公式発表。すると中国メディア『捜狐』が15日に「上海海港と単年契約を結ぶことで合意。1年間の契約延長オプションが付帯」とリポート。「マスカットのもとに浦和、鹿島、イングランド2部サンダーランド、スコットランド1部レンジャーズからオファーが届いていた」とした上で、横浜FMからショーン・オントン氏(アシスタントコーチ)、グレゴリー・ジョン・キング氏(フィジカルコーチ)を引き抜く可能性があるとしている。
横浜FM指揮官の中国行きが確実視される中、豪州メディア『FTBL』は16日、マスカット氏の去就について「上海海港の監督に就任すれば、2年間で600万ドル(約8億5000万円)の大金を手に入れる」とリポート。
「中国サッカーは一時期、大金を求める人物の目的地としてはサウジアラビアに追い抜かれたものの、それでも大金を手に入れることが可能な市場であることに変わりはない。マスカットが興味を示しているのは初年度の契約であり、一定の基準を満たせば2年目のオプションが付くというものだ」と綴った上で、上海海港が提示したオファーについて「横浜FMでの年俸額を凌駕するようなものだ」と伝えている。
上海海港は2023シーズンの中国1部リーグで優勝したことにより、2024/25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)出場権を獲得。今季J1リーグ2位の横浜FMとACLEの舞台で対戦する可能性がある。