取材を行う人が対象者にどこまで肉薄できるかは、その経験や知識はさることながら、対象にどれほどの情熱を注げるかに大きく左右されるだろう。

長年にわたってバンド「ムーンライダーズ」の活動を追ってきた音楽評論家・宗像明将氏が12月26日（火）、blueprint社から『72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶』を刊行する。

本人取材を敢行『72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶』

1976年にバンド「ムーンライダーズ」のデビューアルバムを発表した鈴木慶一氏。その後もさまざまなミュージシャンとのバンドやユニット活動に参加する傍ら、CM音楽、歌謡曲などの楽曲提供やプロデュースにも多数参画。

『MOTHER』などのゲーム音楽や、北野武監督の『座頭市』『アウトレイジ』をはじめとする映画音楽など、日本人なら誰もが知るポピュラー音楽の数々を生み出してきた。

その一方で俳優としての顔も持ち、映画やドラマへも多数出演。現在に至るまで精力的な活動を続けている。

日本のポピュラー音楽史に多大な影響を及ぼしてきた鈴木慶一氏に取材を敢行し、まとめたのが本書だ。本人の記憶を丁寧にたどることで、数々の名曲を生み出し、奏で続けた72年間を一冊に収めている。

著者は、1998年に『20世紀のムーンライダーズ』でライターとしてデビューし、その活動を追ってきた音楽評論家・宗像明将氏。鈴木慶一氏本人に、72年間という長い道のりを振り返る集中取材を敢行した。

その中で出てきたのは、湾岸エリアで育った幼少期から「日本語のロック」への目覚め、「はちみつぱい」や「ムーンライダーズ」としてのバンド活動、そして個人の歩み。

さらには、あがた森魚氏、はっぴいえんど、頭脳警察、YMO、KERA氏といったミュージシャンたちとの交流から別れまで……2023年の今だからこそ聞くことのできた貴重なエピソードの数々が収められた珠玉の一冊となっている。

『72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶』はAmazonやblueprint book storeのほか、各書店にて予約を受付中。価格は3,300円（税込）で、四六判ソフトカバー336頁。

昭和から令和まで、鈴木慶一氏の音楽とともに時代の空気感まで思い出せる一冊。発売日は地域によって異なる場合があり、確実に購入するには予約がおすすめだ。

『72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶』
発売日：12月26日（火）
価格：3,300円（税込）
判型／頁数：四六判ソフトカバー／336頁
ISBN：978-4-909852-47-2

（SAYA）