生徒と教師の近い距離

 鉄緑会は生徒と教師の距離が近いともいわれるが、実際のところどうなのか。

「講師は鉄緑会の出身が多くて、だいたい8割以上はそうだと思います。それに現役大学生も多いので生徒たちと世代も近く、熱心に指導してくれます。テキストや教材は同じなので授業の方向性は決まっていると思うのですが、ある程度講師に裁量が委ねられていて、とくに高3の授業では、生徒の得点力を伸ばしていけるような授業を工夫して作っている講師が多い印象です。講師の多くは、かつて自分も鉄緑会の生徒として授業を受けているので、教える側になった時にどこを改善したらいいのかという点がより明確なんだと思います」(同)

 鉄緑会の出身者が講師となることで、鉄緑会的なメソッドがより強固となり、そのカリキュラムも自然とブラッシュアップしていくという体制になっているようだ。そのぶん、鉄緑会出身者同士の結束も深いともいわれる。

「生徒は、講師が在籍している大学を目指すことが多いので、合格すれば先輩・後輩の間柄になる場合もあります。そういった意味では、OB同士のつながりが深い傾向はあるかもしれないですね。鉄緑会は、大学受験という目的に特化した合理的で考え抜かれた学習環境を作ってくれるという意味で、最高峰の学習塾だと思います。いまから東大、京大を目指す生徒さんにはぜひ勧めたいですし、私も高校生に戻って、どこの塾に入るか選べと言われたら、やっぱり鉄緑会を選ぶと思います」(同)

 その合格率の高さゆえ、スパルタ教育機関のようなイメージを持たれることもある鉄緑会だが、その実態は、大学受験という明確な目標に向けて、やるべきことを究極的に研ぎ澄ました学習塾といえそうだ。

(文=清談社、協力=坂部赳大)

提供元・Business Journal

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