山形県南陽市に醸造所をもつ「GRAPE REPUBLIC(グレープリパブリック)」は、ワイン醸造で出る搾汁後のブドウの果皮や種子を再利用して造ったスパークリングワイン「Piquette(ピケット) 2023」を、12月11日(月)に発売した。
SDGsなだけでなく、アルコール度数が6.5%と低いので気軽に飲めるスパークリングワインだ。
「テロワール」を大切にする山形県のワイナリー
同ワイナリーは、土地ごとの気候・地勢・土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えている。
山形県南陽市に醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けている。ブドウ以外のものを使わずにワインを造るという意味で、醸造の過程で酸化防止剤は使用せず、補糖や補酸も行わず、酵母も天然のものだけにこだわっている。
低アルコールでも豊かなアロマのスパークリングワイン
“ピケット”とは、ワイン醸造で出た搾汁後のブドウの果皮や種子に水を加えて再発酵して造ったワインのこと。もともとはワインを醸造する生産者が搾り終わったブドウを再利用し、自分たちで飲むために造っていたものが始まりだ。
フランスでは1907年に粗悪品が横行したことなどを受けてピケットの製造が禁止され、今でもその法律が引き継がれているが、アメリカなどワインの法律が異なる国では製造可能なものとなっている。近年では、SDGsの観点や低アルコール飲料のニーズと相まって、醸造を始める生産者が増えてきているという。
フレッシュな酸が味わいの特徴
ピケットは、酸化に弱く酸っぱい味になりやすいもの。しかし同ワイナリーの「ピケット 2023」は発酵中にパンチダウン(ピジャージュ、櫂入れ)を頻繁に行い、発酵終了後も瓶詰をすぐに行うことによって、できる限り酸化を抑え、フレッシュなブドウの酸をもったピケットに仕上がった。
同商品の香りには、食用品種らしいキャンディ香があり、砂糖漬けのオレンジピールが連想される。
また、味わいに柑橘のような香りや炭酸の爽やかさがあり、口の中をスッキリとさせるので、食中酒としてカジュアルなシーンで幅広く楽しめる。
飲み方や合わせたい料理
同商品は、その炭酸の爽やかさが活きるよう極力低い温度で飲むのがオススメだ。グラスには温度が上がりにくい小さめのものを選びたい。アルコールもやわらかく飲みやすいので、飲み口が広めのコップで軽快に楽しむスタイルも良いだろう。
「鶏モモ肉の塩唐揚げ」などジューシーな油脂のある揚げ物料理に、同商品の炭酸や飲み心地がぴったりだ。熱々の料理と冷たいワインのギャップを楽しみながら、ワインの甘酸っぱさや柑橘の香りを活かした料理と合わせてみよう。
日本で造られた、爽やかなピケットを試してみては。
ピケット 2023
発売日:12月11日(月)
ブドウ生産地:山形県
ブドウ品種:デラウェア88%、ナイアガラ12%
アルコール分:6.5%
内容量:750ml
価格:1,485円(税込)
(田原昌)