「相対的な価格妥当性は、バーガーキングの商品はマクドナルドに比べて高い印象を受けます。ワッパーJr.を実食しましたが、具材の多さを感じました。咀嚼していて楽しいです。マクドナルドは全体的に質が下がった印象を受けました。基本のハンバーガーはバンズのパサパサ感が強く、パティは味を感じません。コスパ面でも、バーガーキングはセットやクーポンなどを活用すれば実売価格はお得になります。マクドナルドはクーポン類の割引額も下がり、消費者が感じるお得感はかなり下がっていると思います」(同)
さらに、重盛氏はマクドナルドの値上げの影響をこう分析する。
「マクドナルドはコロナ禍での居場所として業績を伸ばしましたが、決して提供する商品が優れているからではありませんでした。昨年から昼マックのコンビ商品を廃止するなど、低客単価のお客を少なくしようとする試みが続いており、月次を見てもここ数か月は客数が減少し、客単価は上がる図式になっています。昨夜も夜にマクドナルド店舗を訪問しましたが、若年層が多く見受けられました。一回の利用単価が上がることにより、訪問回数を減らすお客はこれからも増加するのではないか、と思います。店舗数や立地の関係もあり、業界勢力図に大きな変動はないと思いますが、例えばマクドナルドで700~800円ほどを支出するのであれば、他チェーンまたは他の飲食店に行く可能性のあるお客は増加すると考えます」(同)
マクドナルドが業界最大手であることは揺るがないだろうが、相次ぐ値上げによって「ハンバーガー難民」が生まれる可能性もある。そうした人々がコスパ・満足度の面からバーガーキングなどの他店に希望を見出すという流れは、今後強まっていくのかもしれない。
(文=佐藤勇馬、協力=重盛高雄/フードアナリスト)
提供元・Business Journal
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