日本の入れ歯

一時期は巨大産業になっていた人類初の臓器売買は1880年代には急速に無くなりました。
歯の売買が無くなったのはサミュエル・ストックトン・ホワイト博士が1844年にアメリカでセラミック製の入れ歯を大量生産するSSホワイトテクノロジー社が設立され数十年後には世界規模に成長して入れ歯が人工物に置き換わったからです。
この会社は現在も営業している世界最大手の歯科関連メーカーで、現在も普通に歯医者で使われている道具を製造販売しています。
技術革新によって人間の歯に商品価値がなくなったことが決定的でした。
日本で言えば、明治初頭に人間の歯の売買が終焉を迎えたことになります。
欧米人は戦争が無いときはアフリカ植民地やインドにまで歯を買い付けに行きましたが、鎖国のおかげで世界の歴史の中で人間の歯を売買しなかった国は日本だけです。
日本だけは鎌倉時代に仏師が入れ歯を作るようになり、1538年没の尼僧が使っていた入れ歯が現存しています。
室町時代には技術が確立して江戸時代を超えて明治初期まで木製の入れ歯が使われていました。
なぜか世界中で日本の入れ歯だけが異常なほど発達して人道的にも優しかったのですが、日本でだけ発達したのは入れ歯の素材に適したツゲの木が日本固有種で他の国に生えていないせいかもしれません。
そのせいで外国の時代物を見ても歯を売る意味がよくわからなくなっていますが、これも平和ボケなんでしょうか?
参考:「British Dental Association Museum」「Wikipedia」「SS White Technologies」
関連キーワード:ビジネス, 臓器売買, 奴隷, 金属
文=亜留間次郎
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提供元・TOCANA
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