グエン・コン・フオン 写真:Getty Images

 横浜FC所属FWグエン・コン・フオンは、以前から今季限りでの退団が噂されている。ベトナム代表のフィリップ・トルシエ監督から移籍を勧められているが、本人はJリーグでのプレー続行を望んでいるという。

 2016年に水戸ホーリーホックでプレーしていたコン・フオンは、韓国1部・仁川ユナイテッドやベルギー1部シント=トロイデンVV、ベトナム1部ホアンアイン・ザライFC(HAGL)などを経て、昨年12月に横浜FCへ加入。2度目のJリーグ挑戦で本来のパフォーマンスを発揮できるか注目が集まったが、公式戦での出番は4月5日開催のYBCルヴァンカップ・名古屋グランパス戦で2分間プレーしたのみ。J1リーグでは全試合ベンチ外だった。

 シーズン通して横浜FCで厳しい立場に置かれていただけに、今年10月以降はベトナム代表に招集されず。トルシエ監督はコン・フオンに対して、代表でプレーするための条件として移籍を挙げていた。

 今オフの去就に注目が集まる中、ベトナムメディア『VNエクスプレス』は今月10日に「コン・フオンと横浜FCの契約はまだ2年残っている。多くの識者や友人たちは、ベトナム復帰を勧めている。しかし、本人は母国復帰により海外でプレーするチャンスが消滅すると考え、日本でのプレー続行を望んでいる」とリポート。

 横浜FCのJ2降格に触れた上で「J1に比べると、J2はコン・フオンにフィットすると考えられる。しかし、7年前にJ2で結果を残せなかった彼にとって、これはまだ大きな挑戦だ。29歳になった彼は、ベンチに座ることが多く、調子を落としている」と、今後の可能性に対して否定的な見解を示した。

 ベトナム代表で通算50試合以上に出場し、昨年3月のFIFAワールドカップ・カタール大会アジア最終予選の日本戦では先制ゴールをアシストするなど、結果を残していたコン・フオン。しばらく代表チームに招集されない可能性もあるだけに、今オフの決断は今後のキャリアを大きく左右するものになるかもしれない。