川崎フロンターレは今月9日に行われた天皇杯決勝で、柏レイソルをPK戦の末に下して優勝。今季限りでの退団が確実と報じられている元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンによる試合後の挨拶が、母国でも話題になっている。
ダミアンは2021シーズンまで川崎の絶対的ストライカーとして活躍。J1優勝に大きく貢献していたが、昨季以降は本来のパフォーマンスを発揮できず。今季もリーグ戦11試合の出場で1ゴール1アシストと結果を残せなかったが、先月24日のJ1第33節・鹿島アントラーズ戦では2ゴールをマークしていた。
そして今月3日のJ1最終節サガン鳥栖戦ではベンチ外も、天皇杯決勝ではスタメン出場で77分までプレー。チームは120分にわたる激闘の末に、PK戦を8-7で制し、3年ぶり2度目となる天皇杯制覇を成し遂げた。
ダミアンの去就については、同選手の代理人が今月1日にSCインテルナシオナルの専門誌『Revista Colorada』のインタビューで、「我々は先月末に日本でクラブ(川崎)幹部と会談した。ダミアンは来季川崎でプレーしない」と今季限りでの退団を明言。
Jリーグクラブからのオファーが届いていることも明かした一方、米メディア『TNTスポーツ』ブラジル版はブラジル1部サンパウロや古巣のインテルナシオナル、メキシコ国内クラブからオファーが届いていることを伝えた上で、「天皇杯決勝が、ダミアンにとって日本でのラストマッチになる」と伝えていた。
それだけに、決勝戦後には国立競技場のゴール裏に詰めかけたファン・サポーターに挨拶。その時の様子がXで拡散されると、涙を流す中山和也通訳の様子に注目が集まっている。
これにはブラジルメディア『nd+』は「通訳は川崎を退団するダミアンの発言を翻訳する際に感情を抑えられず涙を流した」として、以下のようにダミアンの挨拶内容を伝えている。
「選手、スタッフのみんなに感謝しています。このユニフォームを着られたことをとても誇りに思います。今日が(川崎での)ラストマッチでしたが、フロンターレのことはずっと忘れません」