ラルフ・セウントイェンス 写真:Getty Images

 明治安田生命J3リーグ・FC今治は今月8日、FWラルフ・セウントイェンスが契約満了に伴い今季限りで退団すると公式発表。オランダ1部FCユトレヒト所属MFマッツ・セウントイェンスが、兄ラルフの去就について語っている。

 ラルフは昨年3月にFC今治へ完全移籍。4月4日のカマタマーレ讃岐戦で来日初ゴールをマークするなど順調なスタートを切ったかに思われたが、悪性リンパ腫を患っていること判明。リーグ戦3試合でプレーした後、オランダへ帰国し治療に専念していた。

 懸命の治療により、今年2月の検査で寛解が確認された後は、オランダ1部スパルタ・ロッテルダムのトレーニングに参加。コンディションを回復させると、今年5月に再来日。6月17日のJ3リーグ第14節テゲバジャーロ宮崎戦で復帰を果たしたが、その後はリーグ戦で8試合の出場にとどまった。

 今治を退団することになったラルフについて、弟のマッツは今月3日のAZ戦後、米メディア『ESPN』オランダ版のインタビューを通じて「弟は12月23日に帰国する予定。日本での最後のリーグ戦と彼の冒険は終わった。彼はオランダに留まることを望んでいる。彼の身体は順調に回復している。人生を楽しんでいるし、家族と楽しい時間を過ごしているよ」とファン・サポーターに報告。

 今後プレーする可能性については「(今年春のリハビリ期間中に)コンディションを上げないといけなかったけど、再びサッカーができる状態になった。それが一番大事なこと。弟がどのくらいの時間プレーできるか、どこでプレーできるかは、クリスマスが終わってから分かることだよ」とコメントを残している。

 なおラルフは今治の公式サイトを通じて、ファン・サポーターに向けて以下のようなメッセージを送っている。

 「FC今治ファミリーの皆様。残念ながら今シーズンを最後に、私たちはそれぞれの道を進むことになりました。皆さんのすべてのサポートに感謝しています。今シーズンもより一層皆様のお役に立てればと思ってプレーしていましたが、残念ながら、試合出場時間は短かったです」

 「私と私の家族は今治を本当に故郷のように感じました。試合中に掲げてくださっていたゲーフラ。私が今治でトレーニングや散歩をしていた時、私に声をかけてくれたり、サポートしてくれた素敵な人々。サポーターたちの支えに感謝しています。そして私はあなたたちのことを決して忘れません」