北海道コンサドーレ札幌からディナモ・ザグレブへ期限付き移籍中のMF金子拓郎は、今月4日に行われたクロアチア1部リーグ第17節のNKスラヴェン・ベルポ戦で2アシストをマーク。現地で称賛を浴びる中、Jリーグでプレーする日本人選手の可能性に注目が集まっている。
金子は札幌の主力選手として活躍すると、今年7月にディナモへ1年レンタルにより加入。シーズン開幕当初は出場機会に恵まれなかったが、9月末の国内カップ戦で移籍後初ゴールを挙げると、その後は徐々に出場時間が増加。10月29日のリーグ戦で後半アディショナルタイムに劇的決勝ゴールを奪ったほか、先月30日開催のUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ（UECL）アスタナ戦で同大会初ゴールをマークしていた。
そしてベルポ戦では前半18分にペナルティエリアで左足からシュートを放つと、20分に右サイドからのクロスにより先制ゴールをアシスト。78分にも右サイドでのドリブル突破からクロスを挙げ、追加点を演出。金子の活躍により、ディナモは2-1と勝利している。
この金子の活躍ぶりにクロアチア国内メディアや現地のファン・サポーターが称賛の言葉を並べる中、昨年からオランダ1部FCトゥウェンテの国際スカウトを務め、代理人活動も展開しているロン・ドール氏も「この数年間、クロアチアのトップレベルでプレーした日本人選手は4人しかいない。彼らは堅実さが持ち味だったが、特別なプレーは見せなかった。だがディナモはこの夏に金子を獲得した。彼（のプレーは）は信じられないくらい素晴らしく、注目すべきだ」とXに投稿。
その上で同氏は「多くのクラブはまだ、クリエイティブなスカウティングエリアの可能性に気づいていない。違う考え方をすれば、結果はついてくる。私は日本の3部リーグ（J3リーグ）も追っているんだ」と、Jリーグでプレーする日本人選手の獲得を推奨した。
ディナモは12月17日のリーグ戦を終えると、およそ1か月のウィンターブレイクに入る。来年1月1日にタイ戦を控える日本代表だが、MF久保建英（レアル・ソシエダ）をはじめ多くの欧州組がプレー不可能であるだけに、金子の代表初招集が期待される。
