ヴィッセル神戸は今月25日開催の名古屋グランパス戦で2-1と勝利し、クラブ史上初めてJ1優勝。このタイトル獲得の要因を、神戸OBであり、現在北海道コンサドーレ札幌からいわてグルージャ盛岡へ期限付き移籍中の元日本代表DF西大伍が分析。元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが吉田孝行監督のもとで出場機会を減らしたことにも言及している。
これまでイニエスタや元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキなど、大物選手の獲得で注目を集めていた神戸だが、今季序盤からFW大迫勇也、FW武藤嘉紀、MF山口蛍、DF酒井高徳などW杯出場歴を持つ日本人選手が活躍。イニエスタやMFセルジ・サンペール、FWステファン・ムゴシャが出場機会を得られず、今季途中でチームを去った。
またシーズン後半戦に入っても、大迫がJ1リーグ得点ランキング首位を走るなど、主力選手の勢いは衰えず。今年9月に元スペイン代表MFフアン・マタとハンガリー代表MFバーリント・ヴェーチェイが加入したものの、両選手とも出場機会を得られなかった。
古巣神戸のJ1初優勝を受けて、2019シーズンの天皇杯優勝メンバーである西は28日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「僕が所属していた時期は、世界的にすごい選手もいたし、目指しているサッカーの質としてパスを繋ぐということをやっていたので、楽しかったとは思う。(吉田監督の就任で)何が変わったのかと言えば、勝つという部分により重要視するようになったのでは」と、自身が在籍していた時と現在の神戸の違いを分析。
イニエスタの出場時間減少について「そこはより分かりやすい部分だったかも」と述べるなど、プレースタイルよりも勝利を優先した吉田監督の采配を解説。「チームとしては、間の感覚(暫定指揮)でやらせたのかもしれないが、そこでずっと結果を出したので、そのまま続投したという感じだと思う」と、昨季終了後の吉田監督続投にも言及した。
なお大迫は名古屋戦後、DAZN制作『やべっちスタジアム』のMCである矢部浩之氏のインタビューに応じた際、チーム全体にまとまりがあった要因を聞かれると、「監督のタカさんが『頑張る選手を使う』という感じだったので。そこが一番大きかった」と説明。吉田監督の一貫した起用法に触れている。