日本代表FW上田綺世は、所属先のオランダ1部フェイエノールトで出場機会が限定。今月28日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)アトレティコ・マドリード戦を前に、フェイエノールトのアルネ・スロット監督とコミュニケーションをとったようだ。
上田は昨季、ベルギー1部リーグで22ゴールを挙げると、今年8月にフェイエノールトへ完全移籍。900万ユーロ(約14億1000万円)というクラブ史上最高額の移籍金から期待の高さが伺えたが、蓋を開けてみると、今季ここまでリーグ戦でスタメン出場ゼロ。FWサンティアゴ・ヒメネスがすでにリーグ戦で2桁ゴールを挙げるなど、絶対的ストライカーとして君臨している。
上田をスタメン起用しないスロット監督の采配には、フェイエノールト元監督のヴィレム・ファン・ハネヘム氏が反発。オランダ紙『アルヘメン・ダフブラット』のコラムで「ベンチにいる上田は、時々こう思っているだろう。『スロット監督は僕を何度かピッチに立たせて、5分よりもう少し長い時間プレーさせてくれたら、僕もすぐに得点ランキングのトップに立てるよ』とね」と私見を述べていた。
こうしたスロット監督の采配に対する疑問の声も上がる中、指揮官はアトレティコ戦の前日会見に出席。オランダメディア『サッカーニュース』によると、スロット監督は上田をはじめ出場機会の少ない選手たちについて、以下のようなコメントを残したという。
「(メンバー選考で)いかに不公平かを伝えるために呼び出す選手が増えた。不公平というのは、人生そのものにも当てはまる。そうしたことを、選手たちに伝えるのは非常に大事なことだ」
アトレティコとの前回対戦で、自らのシュートからオウンゴールを誘発し、チームに先制点をもたらした上田。すでに欧州の舞台で結果を残しているとはいえ、もうしばらく我慢の時間が続きそうだ。