ニューヨーク市ではパンデミック以降、地下鉄やバスの無賃乗車率が記録的な水準に達している。

ニューヨークポスト紙によると、今年7月から9月のバス利用者のうち、41%が運賃を支払っておらず、5月の調査時より4%増加した。最も利用者の多いルートを走行する「セレクト・バス・サービス」の無賃乗車率は48%に達した。

地下鉄の無賃乗車率は推定14%で、過去5年間で最も高い水準となった。パンデミック前の2019年は5.7%だった。

昨年不正乗車による被害額は、約6億9,000ドル(約1,000億円)で、今年はその額を上回るとみられている。

地下鉄とバスを運営するMTAは、無賃乗車の防止を最優先事項に掲げており、民間の警備員を配置したり、回転式改札口を通りにくくするなどの改良を加えたりしている。パリの地下鉄などで使用されている「ハイテク改札口」を導入する計画も発表している。