西野朗監督 写真:Getty Images

 サッカー日本代表「森保ジャパン」は、来年1月開幕のAFCアジアカップでインドネシア代表と対戦。同国代表は現在韓国人のシン・テヨン監督が率いているが、ここにきてロシアW杯時の日本代表指揮官である西野朗氏を招へいする可能性が報じられている。

 DFプラタマ・アルハン(東京ヴェルディ)らを擁するインドネシアは、今年9月の国際Aマッチでトルクメニスタンを下すと、先月開催のFIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア1次予選では、ブルネイ相手に2試合合計12-0と圧勝。しかし今月のW杯2次予選ではイラク相手に1-5と敗れたほか、フィリピンには1-1と引き分け。早くも最終予選進出が危うい状況となっている。

 するとベトナムメディア『SOHA』は「シン・テヨン監督はインドネシアサッカー協会(PSSI)との契約を来年6月まで残しているが、彼の運命には疑問符が付いている。PSSIはこの韓国人監督との契約を延長しないだろう」とリポート。PSSIのエリック・トヒル会長はW杯2次予選2試合での結果を受けて、指揮官と今後について話し合う予定だという。

 また同メディアは「トヒル会長は西野氏の手腕を高く評価している」と報道。シン・テヨン監督の後任候補に浮上している背景として、今年5月にPSSIが日本サッカー協会(JFA)とパートナーシップ覚書を結んだ際に、西野氏をPSSIのテクニカルディレクターとして招へいする可能性が報じられたことを挙げている。

 西野氏は1991年から6年間にわたり、年代別の日本代表を指導。柏レイソル、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、名古屋グランパスの監督をへて、2018年のFIFAワールドカップ・ロシア大会で日本代表を率いていた。

 また日本代表監督退任後は、2019年7月からタイ代表を指揮。FIFAワールドカップ・カタール大会2次予選での敗退をうけて昨年7月にタイ代表監督を解任されており、以降はタイ国内クラブ行きの可能性が報じられながらも無所属状態が続いている。

 なお『SOHA』によると、シン・テヨン監督の後任候補には西野氏のほかに、韓国人のパク・ハンソ氏も挙がっている模様。同氏は2002年の日韓W杯でフース・ヒディンク監督のもと韓国代表のアシスタントコーチを務めたほか、2017年9月から今年1月までベトナム代表を指揮。2019年のAFCアジアカップでベスト8入りを果たしたほか、カタールW杯アジア最終予選では日本代表相手に1-1と引き分け。1961年以来となる日本戦での勝ち点獲得という快挙を成し遂げていた。