J1リーグ初優勝間近のヴィッセル神戸は今月25日にJ1第33節の名古屋グランパス戦を控える中、水面下で来季に向けての補強に動いている模様。ブンデスリーガ(ドイツ1部)VfBシュツットガルト所属の元日本代表MF原口元気を獲得する可能性が、ドイツ国内で報じられている。
かつて浦和レッズでプレーしていた原口は、ヘルタ・ベルリン、フォルトゥナ・デュッセルドルフ、ハノーファー、ウニオン・ベルリンとドイツ国内の複数クラブでプレー。2022/23シーズン前半戦にウニオンで出場機会を減らすと、今年1月にシュツットガルトへ完全移籍した。
そのシュツットガルトでは、4月4日にブルーノ・ラッバディア監督が解任されるまでリーグ戦全試合でスタメン出場も、セバスティアン・ヘーネス監督の就任以降は立場が一変。昨季終了までリーグ戦でわずか3試合の出場に終わると、今季もここまで公式戦2試合の出場と厳しい立場に置かれている。
また今月16日に行われたドイツ2部ニュルンベルクとの練習試合では後半キックオフ直後にヘディングシュートから先制ゴールを奪うなど、生き残りをかけてアピール。しかしドイツ誌『ビルト』によると、ヘーネス監督は「原口はシーズン序盤あまり良いスタートが切れなかったが、今は盛り返しているところだ。トレーニングでのパフォーマンスには満足している。しかし現時点では、アタカン・カラソルとアンジェロ・スティラーを追い越すのは難しい」と、定位置奪取が厳しいとの見方を示したという。
するとドイツ紙『キッカー』は23日、原口やFWロベルト・マッシモなどシュツットガルトで構想外扱いを受けている4選手の去就を特集。「彼らには退団を許可が与えられている」とした上で、原口について、以下のように伝えている。
「彼は昨年冬の緊急補強で獲得しただけだ。ラッバディア監督のもとでは守備的MFとして機能していたが、ヘーネス監督の就任によるシュツットガルトでの時間は終わった。彼とシュツットガルトの契約は来年6月に満了を迎える。ここ最近、ヴィッセル神戸をはじめ日本の複数クラブからの関心が噂されている」
神戸の中盤では、今年9月に加入した元スペイン代表MFフアン・マタとハンガリー代表MFバーリント・ヴェーチェイがリーグ戦でほとんど出番なし。湘南ベルマーレから期限付き移籍中のMF齊藤未月は、8月開催のJ1第24節・柏レイソル戦で左膝関節脱臼、左膝複合靱帯損傷、内外側半月板損傷という大怪我を負い、復帰時期は来年7月とみられている。
スコットランド1部セルティックで構想外であるDF小林友希の再獲得に乗り出す可能性も報じられている神戸。FW大迫勇也、MF山口蛍、FW武藤嘉紀とW杯出場歴を持つ選手が活躍する中、さらなる大型補強が予想される。