いつものルート、週末のハイウェイ、峠のワインディング、タンデムツーリング、突然の雨。走りの醍醐味をひとつに凝縮した2つのスポーツアドベンチャーツアラーが妥協ないこだわりを貫き、磨き上げられたクオリティと高いパフォーマンスで変化に満ちた日本の道を切り開く。Vストリーム650XT ABSは、世界の道を知るスポーツアドベンチャーツアラーです。
Vストローム650XT ABSの車種プロフィール
Vストリーム650XT ABSは、エンジン出力を効率よく路面に伝えることが可能になり、より快適なライディングを楽しむことができるトラクションコントロールシステムを搭載。トラクションコントロールシステムは、前後輪の速度センサー、スロットルポジションセンサー、クランクポジションセンサーおよびギヤポジションセンサーの情報により、リヤタイヤのホイールスピンを検出した際、速やかにエンジン出力を低減するシステム。点火タイミングとセカンダリスロットルバルブの開度により出力を制御することでエンジン出力を自動的に制御しています。
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バイクインプレ
Vストリーム650XT ABSのインプレッションを行います。まずはスペックの紹介です。エンジンは水冷4サイクル・90°Vツイン / DOHC・4バルブで排気量は645cc、内径×行程 / 圧縮比は81.0mm × 62.6mm / 11.2:1、最高出力69PS / 8,800rpm、最大トルク61N・m / 6,300rpmです。
Vストローム650XT ABSは海外向けに生産されていましたが、世界各国で評判となり、その後日本に導入されました。私はスズキが開催したお披露目会で先代のVストローム650を初めて見ましたが、あまりいい印象を受けませんでした。なぜなら撮影のために角度を変えて取り回した際、車体がずっしりと重く「ミドルクラスのアドベンチャーが、こんなに重くていいのか」と思ったからです。もちろんそれは停車時での感想であり、走り出してしまえば重さは気にならず、むしろ安心感に繋がっています。
足つき
全長×全幅×全高は2275×910×1405mm、車両重量は212kg、シート高は835mmです。Vストローム650の車格は1000ccクラス同様なので650ccとして考えると、かなりのビッグボディです。身長175㎝のライダーでも踵が浮いてしまうくらいなので、それ以下のライダーは苦労するかも知れません。
走り
Vストローム650XT ABSの高速道路での乗り味をコメントします。乗った瞬間に「このモデルはいい」とつぶやいてしまいました。それぐらい、出来の良さを感じさせてくれます。
トップギアを使って制限速度いっぱいの100km/で巡航していますが、リッターオーバーのアドベンチャーモデルにも引けを取らないくらい走行は安定しています。
この安定感は強硬に組まれたアルミ製のツインスターフレームダイヤモンドフレームによるところが大きいと思います。スイングアームもアルミ製です。それほど価格が高くないモデルでありながら、高級感を持たせていることは十分に評価できるポイントです。
スズキが誇る650ccのV 型2気筒エンジンは、トルクが強いことで知られています。特に新型となってからローRPMアシストが搭載されており、クラッチミートをする瞬間に自動的に少し回転数を上げてくれます。それによって走り出しからトルクフルな性格が味わえるわけです。
アドベンチャーモデルは、長旅をした時に真価が発揮されると思いますが、これだけ高速道路上でビシッとした安定性を見せてくれれば、文句をつける人はいないでしょう。快適な移動でライダーの疲労も軽減される。風防効果の高いスクリーンや、大型のリアキャリアも標準装備するなど、旅の相棒にふさわしいモデルと言えるでしょう。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。