サッカー日本代表「森保ジャパン」は、今月21日に行われたFIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選シリア戦で5-0と勝利。放映権料つり上げの影響で日本国内でテレビ放送、ネット中継がなかったことに、代表OBの福西崇史氏が言及している。
この試合では、シリアサッカー協会が放映権の販売をUAEの代理店に委託。UAEの代理店が放映権料をつり上げると、日本サッカー協会(JFA)との交渉は破談。試合開催2日前になって金額引き下げに応じたが、JFAは放映権を購入せず。田嶋幸三JFA会長は、要求額が数億円規模であったことを明かした上で「無理して金額をつり上げていくことをやって、放映権の相場が崩れていってしまうのが良いとは思っていない」と語るなど、代理店の対応を批判した。
日本国内で放送やライブ配信がなかっただけに、シリア戦視聴可能な海外サイトを探すファン・サポーターが続出。タレントのジョン・カビラ氏はX(旧ツイッター)にアラビア語で無料視聴可能なURLを掲載した上で「ここで観れるようです。放送権ってどうなってるのでしょうか?Go Samurai Blue!」と投稿したが、一部SNSユーザーから違法配信の可能性があるとの指摘を受けていた。
代表戦の放送や海外サイトの無料視聴に関して様々な意見が飛び交う中、福西氏は22日の自身のYouTubeチャンネルを更新。「試合を見られなかった方もたくさんいるかなという感じはしていますが、僕は海外サイトで見ました」とファン・サポーターに報告した上で、シリア戦における日本代表選手のパフォーマンスや森保一監督の采配を分析している。
またシリア戦の放送や配信がなかったことについては、「まあ報道とかで出ていると思いますけど」と前置きした上で、「アウェイゲームというところで、放送がないと寂しい気はしますけど、ある程度は仕方ない部分もある」と冷静な姿勢に終始。UAEの代理店の対応や田嶋会長のコメントには一切触れなかった。
なお日本でも視聴可能なシリア戦の配信では、著作権や放映権などをすべてクリアしたサイトが『FANSEAT』のみという情報が飛び交っていた。違法配信を利用していたファン・サポーターもいるとみられるが、福西氏は自身が閲覧したサイト名には言及していない。