純喫茶をはじめ、コンセプトカフェやジャズ喫茶、漫画喫茶など、都内にはさまざまな喫茶・カフェが存在している。ある程度は入店した記憶があるが、みなさんは神保町に新しい切り口のカフェがあることをご存知だろうか。
今回は、「HASSO CAFFÉ」という今までにないコンセプトが詰まったカフェについて紹介しよう。
目次
■古書を訪ねて神保町へ
■神保町と言えば古本とカレーだが……。
■古書を訪ねて神保町へ
HASSO CAFÉとの出会いは、まさに偶然であった。というのも、10月27日(金)〜11月3日(金)の期間に開催されていた、神田古本まつりがメインの目的だったからだ。
仕事で使う資料探し、あわよくば掘り出し物がないかと思い、神保町まで足を伸ばした。平日にもかかわらず本の虫たちが古書を眺めている様子は、神保町ならではの景色だろう。
日本文学や漫画、美術史など100万冊の本が青空の下で売り出され、タイトルを眺めているだけでも時間の経過を忘れてしまう。
■神保町と言えば古本とカレーだが……。
さて、ここから本題のカフェを紹介する。神保町エリアには「さぼうる」をはじめ、趣深いカフェ・喫茶店が数多くあるが、たまには新しい店を開拓したいと言うもの。
そこで、ブラブラと歩きながらカフェ探しをしていると、「お?」っと思う店に出くわした。看板をよく見ると「PRONTO」と書かれているが、「HASSO CAFFÉ」の文字に惹かれ、入店してみることにした。
店内は通常のプロントよりも広めの印象を受ける。まずは席を確保して、ボロネーゼとコーヒーを注文した。ここまでは普通のプロント感が拭えない。
「期待はずれだったか…」と思いながらも食後に店内を見渡せば、ちょうど背後にパネルが設置されていたことに気づいた。
店員さんに話を聞くと、建物は1930年に竣工した博報堂の旧本館を復元し、カフェとして活用していると言う。
そして、他のプロントと異なるのは、店名にある「HASSO(発想)」をテーマにしている点だ。今年の9月28日には、書籍『答えのない時代の教科書 社会課題とクリエイティビティ』のトークセッションを開催。「社会課題に対してクリエイティブな観点がなぜ必要なのか」をテーマに、登壇者たちの哲学や視点を参加者に伝えた。
ほかにも、人それぞれの発想の素を掛け合わせる“発想の実験場 HASSO WALL「新素材×フォント」展”や、生活者共創型の脱炭素プラットフォーム「Earth hacks」展など、期間限定の展示を行うこともあると言う。
時期によってさまざまな仕掛けを試みるHASSO CAFFÉ。アイデアが浮かばないときや、新しい刺激を求めたいときなどにぜひ立ち寄ってみてほしい。