“卓越した技能者(現代の名工)”は、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を厚生労働大臣が毎年一回表彰する制度。その令和5年度選定において、セイコーウオッチ株式会社の社員である“川内谷 卓磨(かわうちや たくま)”が選ばれた。
このたびの選定では、川内谷氏が機械式腕時計における技術的領域である“開発設計”と技能的領域である“製品組立”を非常に高いレベルで両立し、その類まれなるスキルにより設計・製造された製品を通じて日本の時計技術を世界に知らしめたことが評価されたという。功績の一例をあげると、“ムーヴメント”の設計において“コンスタントフォース”と“トゥールビヨン”、二つの機構を、川内谷氏が世界で初めて同軸に配置し一体化。余分な機構を介さず安定したエネルギーをテンプに伝達できる“コンスタントフォース・トゥールビヨン”を考案し、機械式腕時計の高精度化を実現している。
また、製品化された“グランドセイコー Kodo(鼓動)”では、高精度という機能的価値を実現するとともに、ユニークな機構により16ビートで刻音を奏でるという世界初の特徴を付加。感性的価値を合わせ持つ“Kodo(鼓動)”は、世界的な時計のアワードであるジュネーブ時計グランプリにおいて、卓越した精度を備えた時計に贈られる特別賞“クロノメトリー賞”を2022年に受賞している。
なお、川内谷氏が受賞をうけての言葉の一部で「今後世界の時計市場におけるプレゼンスを高めていくために、日本からもさらに感性的価値にフォーカスした製品を作っていくことが重要と考えております」とコメント。今後生み出される作品にも注目だ。
【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室(グランドセイコー)
0120-302-617
文◎Watch LIFE NEWS編集部
提供元・Watch LIFE NEWS
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