FIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選シリア戦を今月21日に控えている日本代表MF田中碧。以前からステップアップ移籍が噂されているが、ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ所の幹部が同選手の放出を示唆している。
田中は昨季終了後、クラブ幹部に移籍を志願。しかしVfBシュツットガルト移籍破談やイングランド2部リーズ・ユナイテッドからの関心立ち消えもあり残留。移籍に関する問題により、9月以降はレギュラーから控え要員に降格していたが、先月21日の第10節カイザースラウテルン戦から2試合つづけてゴールをマーク。結果を残して、レギュラーを取り戻している。
同選手とデュッセルドルフの契約は2025年6月まで残っているが、ドイツ誌『ビルト』は今月はじめに移籍の可能性を報道。「デュッセルドルフは来年1月に新戦力を獲得するために、資金調達をしなければならない。ここ最近良いパフォーマンスを発揮したにもかかわらず、田中は重要な数百万ドルをクラブにもたらす最有力候補だ。その資金を使って少なくとも2、3人の新戦力を獲得する必要がある」と伝えていた。
そんな中、ドイツ紙『エクスプレス』によると、クラウス・アロフスSD(スポーツディレクター)は19日に行われたクラブ総会後に「田中とのことは秘密ではない。彼とは長期契約を結んでいるが、双方の都合に合わせて変更は可能だという点で、我々も彼に同意する」と、移籍容認の方針を明言。
「レンタル移籍で加入しているFWクリストス・ツォリスやMFイサク・バーグマン・ヨハンネソンを引き留めるために、収支を大幅に改善する必要がある」とし、田中の売却益を既存戦力の維持に充てる計画もあわせて伝えている。
なお同紙は、田中が今年夏に残留した背景については「長い間移籍が期待されていたが、結局この日本人選手にオファーは届かなかった」と伝えている。