株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソースは、2025年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に「就職先人気企業ランキング調査」を実施しました。

今回は就職・採用戦線プレシーズンの2023年夏(25卒就活前半戦)ランキングを紹介します。

【文系男子】総合商社・大手金融が上位独占

文系を専攻している男子学生には、総合商社や大手金融機関が人気という結果になりました。

具体的には、伊藤忠商事株式会社が5年連続で1位となったほか、住友商事株式会社が2位、三菱商事株式会社が3位、丸紅株式会社が4位となり、トップ5のなかに総合商社が4社入りました。

総合商社は、エネルギー・資源価格の高騰と歴史的な円安を背景に大手5社中4社が前期決算で最高益を更新しており、好業績となっています。

くわえて、総合商社は幅広い分野で事業を展開しているため複数の事業で活躍できることも、学生たちのあこがれとなっているようです。

大手金融機関は、東京海上日動火災保険株式会社が5位、日本生命保険相互会社が6位、三井住友海上火災保険株式会社が7位などトップ10に6社がランクインする結果になりました。

長年据え置いていた初任給の大幅な引き上げや、転居を伴う転勤への手当支給の大幅増額など、待遇面での改善が学生の人気を集める一因となっているようです。

【理系男子】総合商社、デベロッパーが上位に

文系男子に続き、理系の男子学生からも伊藤忠商事株式会社が人気となり、2年連続の1位となりました。

さらに住友商事株式会社が2位、三菱商事株式会社が5位と、トップ5に総合商社が3社が入っています。

総合商社は幅広い事業領域で理系出身者を採用しており、専攻分野の研究開発だけでなく、理系の素養を活かした事業プロデューサーなど、活躍の幅が広いことが人気の一因となっているようです。

不動産デベロッパーは、三井不動産株式会社が3位、NTT都市開発株式会社が4位、三菱地所株式会社が7位、森ビル株式会社が10位で、4社がトップ10に入りました。

話題性のある再開発案件や大型オフィスビルの新規稼働、商業施設・ホテル事業の収益改善により、好業績が期待できることが背景にあるとみられます。

【文系女子】女性活躍推進積極企業が上位に

文系を専攻している女子学生の部門では、伊藤忠商事株式会社が3年連続1位を獲得しました。

三菱商事株式会社が2位、住友商事株式会社が3位、丸紅株式会社が6位となり、総合商社3社がトップ10にランクイン。

また、株式会社三菱UFJ銀行が5位、日本生命保険相互会社が8位、東京海上日動火災保険株式会社が9位、大和証券グループが10位となり、大手金融機関も上位となっています。

1位の伊藤忠商事株式会社は取締役会の任意諮問委員会として「女性活躍推進委員会」を設置し、委員会の提言が取締役会に直接答申され、全社施策として女性の活躍の後押しを進めていることも印象が良いようです。

また、大手金融機関は伝統的に女性の採用数が多く、ライフステージの変化に応じて仕事と私生活を両立させやすい制度の利用実績や、制度を活用しながらキャリア形成して活躍する先輩社員のロールモデルも豊富のため、就職先としての人気が高くなっています。