北海道コンサドーレ札幌は、明治安田生命J1リーグ第32節終了時点で13位に低迷。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の采配が議論の対象となる中、浦和レッズOBの福田正博氏がペトロヴィッチ監督の弱点を指摘。浦和のマチェイ・スコルジャ監督との違いを述べている。
かつてサンフレッチェ広島を指揮していたペトロヴィッチは、2012シーズンから浦和を指揮。2017シーズン途中で成績不振により解任となったが、翌2018シーズンから率いている札幌でも長期政権を築いている。
就任1年目でJ1リーグ4位、2年目の2019シーズンにYBCルヴァンカップ準優勝と、好成績を残したペトロヴィッチ監督。しかし今季はリーグ戦で9勝10分13敗と上位争いに絡めず、天皇杯やルヴァンカップでも敗退。無冠でシーズンを終えることが確定している。
監督交代に時期について様々な意見が飛び交う中、福田氏は浦和時代のペトロヴィッチ監督に言及。日本代表OB播戸竜二氏のYouTubeチャンネル「播戸竜二のおばんざい屋」出演時に、以下のようなコメントを残している。
「ミハイロ・ペトロヴィッチさんは個人的にものすごく好きだし、優秀な監督だと思う。だけど勝つということに関して言うと、やっぱり自分のやり方に拘ってしまうところがある。最終的には(勝利よりも)自分のやり方が優先されるのかなと思うと、最後の勝負で弱さが出てきてしまう。弱さと言うよりかは、詰めの甘さが出てくると思う」
一方、現在浦和を率いているスコルジャ監督は、過去にレフ・ポズナン指揮官として2度ポーランド1部リーグ優勝を成し遂げている。J1で上位争いを繰り広げ、AFCチャンピオンズリーグのタイトルを獲得しただけに、福田氏は「ものすごい優秀な監督さんだと思う」とスコルジャ監督を絶賛。
その上で「(スコルジャを招へいするまで)浦和がずっとタイトルを獲ると言っているのに、そういうキャリアを持った監督を連れて来ていないことに、ちょっと矛盾を感じていた。プロの監督として、成功を収めた経験の監督を連れて来るということに、説得力はない」とコメント。「タイトル獲得」という点で、スコルジャとペトロヴィッチの差を指摘している。
ペトロヴィッチ監督の実績については、札幌OBのジェイ・ボスロイド氏は先月にX(旧ツイッター)で「ミシャはビッグクラブに長く在籍し、一度も優勝したことがない。サンフレッチェ広島も浦和レッズも、ミシャが去った後にタイトルを獲得した」と指摘。
守備面での改善が見られないことを批判するとともに「私は札幌というクラブに、下位をウロウロするのではなく、上位で戦ってほしい」と古巣にエールを送っていた。