人材サービスのグローバルカンパニー「マンパワーグループ」が、41カ国・地域の雇用主39,000人の調査結果をベースとした労働白書を発表しました。
人工知能(AI)、仮想現実(VR)といった最新のテクノロジーは、未来の人材採用にどんな影響を及ぼすのでしょうか。
機械学習やAI、VRの採用活動での導入は?
調査に応じた企業の70%が、採用活動でAI・VR・ML(機械学習。大量のデータを処理・分析し、コンピューターにルールやパターンを検出させること)といった最新テクノロジーを既に導入済み、もしくは今後3年以内の導入を計画しています。
日本企業のみに目を向けると、全体の44%が導入済み、もしくは3年以内の導入を見込んでいるといいます。
さらにこの白書では、テクノロジーは採用担当者の代わりになるものではなく、採用担当者の生産性を高めるものだと定義。ChatGPTを活用することが、採用担当者の業務時間を大幅に短縮すると提言しています。
AIの導入で人材評価にも変化が?
AIの導入により多くの履歴書を目視して、審査を行う従来の作業から採用担当者が開放されることで、対面でのコミュニケーションなど、求職者を理解するための時間をより多く割くことができるようになるという考えを示しています。
また、個人の判断による意思決定がなくなり、採用プロセスで「バイアス(無意識のうちに偏った見方で人材を評価すること)」が排除されると調査に応じた採用担当者の多くが考えていることを伝えています。
調査概要
調査時期:2023年4月3日(月)~4月28日(金)
調査対象者:日本を含む41ヵ国・地域の採用担当者
有効回答数:日本国内1,020人、世界41カ国・地域では約39,000人
調査方法:Webアンケートによる調査
調査主体:マンパワーグループ(ManpowerGroup)
マンパワーグループ労働白書|AIとVRは働く世界にどのような変革をもたらすのか