近年、テクノロジーの成長により、リアルとCGを融合させた革新的な放送技術、ライブステージ、イベント演出が展開されている。
リアル空間とCG空間を合成する際に使用されているのが、トラッキング、モーションキャプチャ、イマーシブ・サウンドなどのテクノロジー。
今回、こうした“仮想空間の融合”を体感し、その仕組みやシステム、主要なコンポーネントがわかるInter BEE 2023(国際放送機器展)内ツアーが開催される。
開催予定日は11月15日(水)、16日(木)、17日(金)。各回、定員15名の事前登録制で、参加費は無料だ。
xR、イマーシブ、モーションキャプチャなどを紹介
今回の無料ツアーは、放送や収録、ライブステージやイベント演出として注目されているxR、イマーシブ、モーションキャプチャなどのテクノロジーを体感できるというもの。
英国ロンドンに本社を置くdisguise社の日本販売法人disguise japanの社員が説明員として同行し、各ブースのシステムやコンポーネントを紹介する。
参加企業はレスターコミュニケーションズ、池上通信機、ディーアンドビー・オーディオテクニック・ジャパンなど。それでは、各企業がブースで出展するテクノロジーを一部紹介しよう。
現実の映像とバーチャル空間を合成
レスターコミュニケーションズのブースでは、「マーカーレス・モーションキャプチャ & xR バーチャルプロダクションシステム」を出展。
disguiseのxRは、現実の映像とバーチャル空間を自由に3次元合成し、リアルタイムで送出できる。Unreal Engine、Unity、Notch、TouchDesignerに対応し、複数種のCGエンジンの同時使用が可能だ。なお、今回の展示ではUnreal Engineを使用している。
xRにより、LEDウォールの外側をCGで補完することで360度の全周空間を実現。さらに特殊なスーツやマーカーなしで人の動きをCGで表現できるリアルタイム・マーカーレス・モーションキャプチャ「Invisible」も併用し、CGキャラクターが混在するデモを実施する。
ロボットアームカメラ&xRのデモを実施
池上通信機のブースでは「ロボットアームカメラ & xR バーチャルプロダクションシステム」が出展される。
ロボットならではの正確な高速移動・ダイナミックなカメラワークと、直感的かつシンプルな操作で容易に撮影できるロボットアームカメラ「R2 SYSTEM」。さらにStype社 RedSpy1でトラッキングしたカメラを追加し、Brompton社 LEDプロセッサーのフレーム・リマッピングにより2カメラでの同時収録を可能にした「xR バーチャルスタジオ」のデモを実施する。
このxRにより、省スペースながらも広大なスタジオや風景を表現する。
1…光学式カメラトラッキングシステム