サンフレッチェ広島所属のキプロス代表FWピエロス・ソティリウは、複数回にわたり負傷離脱。ミヒャエル・スキッベ監督が怪我の多さを嘆いた上で、来季にむけて期待を寄せている。
ハンガリー1部ルドゴレツ時代に絶対的ストライカーとして活躍していたソティリウは、浦和レッズからの関心が度々報じられる中、昨年8月に広島へ完全移籍。来日1年目の2022シーズンはJ1リーグ7試合の出場で1ゴールだった一方、YBCルヴァンカップ決勝のセレッソ大阪戦では2ゴールを叩き出し、優勝に大きく貢献した。
しかし今季は度重なる負傷離脱により、リーグ戦17試合の出場で4ゴールと本領発揮とはならず。今年6月にはEURO2024(欧州選手権)予選を戦うキプロス代表に選出されていたが、左大腿部の負傷により辞退。キプロスへ一時帰国し、治療に当たっていた。
ゴール量産を期待していただけに、スキッベ監督はソティリウの負傷離脱にもどかしさを感じている模様。ドイツ発移籍専門サイト『トランスファーマルクト』のインタビューで、以下のようなコメントを残している。
「ソティリウは不運に見舞われた。彼は6か所の筋肉を痛め、そのため信じられないほど長い間離脱していた。6カ所も痛めた選手なんて今まで指導したことないし、そんな選手を指導していた監督がいたかも分からない。どこかが完治していなくて、また別の箇所を負傷したという可能性も考えられる。本当に珍しいことだ」
「彼には昨年のYBCルヴァンカップ決勝で2ゴールを決めたような活躍を、我々は期待していた。彼は本物のストライカーであり、試合に出るたびに何かができることは分かっている。だが、その1週間後にまた怪我をして4週間離脱する。あまりにも怪我が多すぎるから、彼を評価できるだけの出場時間がない」
それでも指揮官は「(ソティリウを評価することは)来シーズンに延期しなければならないし、我々としては彼が怪我しないことを願っている。1年遅れて、我々がまさに望んでいたような新戦力となるだろう」と同選手の残留を示唆するとともに、完全復活へ期待を寄せている。
ソティリウと広島の契約内容については、昨年夏にキプロスメディア『24sports』が「3年総額270万ユーロ(当時約3億7000万円)」とリポート。広島が200万ユーロ(当時約2億7000万円)という高額の移籍金を支払って獲得したとみられるだけに、ファン・サポーターも同選手のゴール量産を望んでいる。