「金の切れ目」にならない努力

「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉はたしかにネガティブな色彩を帯びている。だが、「金の切れ目」にならなければいい。

もちろんビジネスも人生も何があるかわからない。自分もこの記事を書いている前日、青天の霹靂というべき大きなインパクトがビジネスで起きた。だが、そうした課題をハンドリングしてなんとか乗り越え続けるのがビジネスであり、そして人生だと思っている。何もかもすべてを失い、ゼロになるほどの「金の切れ目」にならなければ、縁も切れないのではないだろうか。

よしんばなにかあって「縁の切れ目」で周囲の人がいなくなっても、その時はまたゼロからやり直せばいいだけだ。「力を失ったらみんな去っていくなんて辛い」と嘆くより、「今ある力を失わないよう、最大限の創意工夫とマネジメントが重要だ」と考えて価値提供できるスキルに努力する。その方が本人にとっても、そして周囲の人にとっても逆に健全で良好な関係を築けるのではないだろうか。

今回の話は冷たくてドライな印象を与えたかもしれない。もちろん例外はある。その1つが結婚相手である。筆者の妻は自分がうだつの上がらない時期から将来の可能性にベットしてくれ、出会ってもう13年になるが一貫してずっと応援し続けてくれた。そういう意味で運命共同体となる結婚相手や子供は例外と言えるだろう。

 

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