資生堂fibonaや松田医薬品社など複数の企業などが協働して推進する伊吹山「蘇湯(そゆ)」プロジェクトから、伊吹山の自然を守るための植生回復活動の一環として、希少価値の高い伊吹山産植物をアップサイクルした入浴用ボタニカル「蘇湯」が登場。

プロジェクト第1弾として11月6日(月)~12月28日(木)の期間、「READYFOR」にてクラウドファンディングを開始し、限定300ロットの「蘇湯」をはじめ、複数のリターンを用意している。

危機に直面している伊吹山を救う「蘇湯」プロジェクト

滋賀県と岐阜県の県境にあり、古来より薬草の宝庫として知られる伊吹山は、鹿などの野生動物による食害や大雨による土砂くずれにより、自然が危機に直面している。

今年5月に開始した伊吹山「蘇湯」プロジェクトは、資生堂fibonaや松田医薬品社など企業数社や団体、伊吹山の地域有志が、1,300種の植物や280種の薬草を育んできた豊かな風土をもつ伊吹山を起点に、人と地域風土のウェルネスを創出することを目的に活動している協働プロジェクトだ。

同プロジェクトは、多くの人に伊吹山の現状を知ってもらうとともに、本来の素晴らしさも感じてほしいという想いから、伊吹山周辺で昔から愛されている「薬草湯文化」に注目。伊吹山の恵みを受けた希少価値の高い植物の未利用素材を新たに活用し、直接訪れることができなくても伊吹山の恵みを肌で感じられるように、入浴用ボタニカル「蘇湯」を開発した。

プロジェクトで得られた資金については、現地の人との取り組みやこれからの植生回復活動の資金の一部として、活用を検討している。

さらに、今後は蘇湯の一般商品化など、伊吹山の自然をもっと身近に感じられる取り組みを継続的に行っていく。

地球にも人にもやさしい、入浴用ボタニカル「蘇湯」

「蘇湯」は、日本ならではの湯文化や所作をもとに「Primitive×Premium」というコンセプトで開発した入浴用ボタニカル。

「蘇」という字に「よみがえる」という読みがあるように、伊吹山の自然を蘇らせるとともに、ストレス社会を生きる人々のウェルネスを蘇らせたいという願いを込め、コンセプト、プロダクト及び体験デザインを資生堂クリエイティブが担当。希少価値の高い伊吹山の植物を古来原草と名づけ、その未利用素材を取り入れ、地球にも人にもやさしいプロダクトに仕上げた。

使用時に一回分を専用の巾着袋へ移すひと手間をかけてから入浴し、入浴後も乾燥させた原草は肥料や消臭剤として使用することができ、入浴に留まらない一連の上質な体験を提供する。

また、伊吹山ではヨモギから得られる高品質なもぐさが「伊吹もぐさ」として人々に愛されてきた歴史がある。今回の製造過程で副産物として得られるもぐさを中心に複数の植物端材を練り込んだオリジナル紙を制作し、素材を封入するパッケージとして新たにアップサイクルした。

これらの紙の作成は、長野県の藤原印刷社と福井県の越前和紙の老舗工房 五十嵐製紙社の協力により、試行錯誤を重ねて実現した。

伊吹山の自然を守りながら、日々の疲れやストレスを癒すしてくれる同商品はギフトとしても喜ばれそうだ。

(hachi)

※同プロジェクトでは「All or Nothing」というルールをとっており、目標金額に達成しなければ集まった支援金は全て返金する