日本代表MF三笘薫(ブライトン)やDF冨安健洋(アーセナル)の活躍に注目が集まるプレミアリーグ。北朝鮮国営の朝鮮中央テレビが放映権料を支払うことなく、プレミアリーグの試合を放送していることが明らかになっている。
アメリカの国営放送『ボイス・オブ・アメリカ』によると、朝鮮中央テレビは昨年4月から今年10月にかけて129回にわたりプレミアリーグの試合を無断で放送。今月3日には、今年8月19日に行われたリバプール対ボーンマスの試合を放送。MF遠藤航の新天地デビューが北朝鮮で配信されている。
また朝鮮中央テレビは主に1試合をフルタイムで録画放送。ただ中には2試合の中継映像を1試合に編集したり、ゴールシーンを切り取って放送するなど、巧妙な手口も確認されたという。
ただ一方で、北朝鮮政府が韓国を敵対視していることから、韓国代表FWソン・フンミン所属のトッテナム・ホットスパーやFWファン・ヒチャン擁するウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCの試合は放送されず。
『VOA』は「トッテナムは昨季4位だったほか、今季は首位を走っている。朝鮮中央テレビの中継に登場するクラブが首位から6位に集中していることを踏まえると、トッテナムの除外は意図的としか解釈できない」と伝えている。
なおプレミアリーグの関係者は今月2日、『VOA』の取材に対して朝鮮中央テレビと放映権の契約を結んでいないと明言。韓国の有料テレビネットワーク『SPO TV』も北朝鮮向けの放送はないとしている。