渡井理己 写真:Getty Images

 徳島ヴォルティスからポルトガル1部ボアヴィスタへ期限付き移籍中のMF渡井理己は先月31日、日本代表MF守田英正所属スポルティングCPとの一戦で先発出場。チームは敗れたが、アルマンド・テイシェイラ監督からの評価を上げている。

 渡井は昨年7月に徳島からボアヴィスタへ1年間の期限付き移籍により加入。海外挑戦1年目の2022/23シーズンは、ポルトガル1部リーグ15試合の出場で1ゴール1アシストという結果だったが、期限付き移籍期間の延長により残留。今季はここまでリーグ戦3試合で途中出場のほか、5試合でベンチ外と控えに甘んじている。

 しかしスポルティングCP戦で今季初めてスタメンに抜てきされると、75分までプレー。ポルトガル紙『O JOGO』は「テイシェイラ監督は渡井を諦めていない」と見出しをうち、「渡井はスポルティングCP戦で監督の期待に応えるべく努力し、エネルギッシュな姿勢を見せた。同サイドでマッチアップするマテウス・レイスに立ち向かった」と、同選手のパフォーマンスを評価。

 これによると、指揮官は「渡井はスポルティングのミッドフィールダーの背後でパスを受けて前を向くことができている。チーム全体にとって大事なことだ。昨シーズンはポルトガルサッカーの強度に適応するのに多少苦労していた。ただ彼はスペースを探すという点で、非常に賢い選手だ。確実に成長している」と称えたとのこと。

 渡井本人も「昨シーズン、ボアヴィスタで学ぶことがたくさんありました。今シーズンを素晴らしい1年にするための準備は整っています」と、確かな手応えを覗かせたという。

 ボアヴィスタはリーグ戦9試合を終えて4勝3分2敗。首位スポルティングCPから勝ち点10差の6位と、上位争いを繰り広げている。ただ直近4試合続けて白星から見放されているだけに、ここまでベンチ要員だった渡井の出場機会増加が期待される。