日本代表DF伊藤洋輝は今年8月、オランダ1部アヤックスへの移籍破談が報じられた後にブンデスリーガ(ドイツ1部)VfBシュツットガルトと契約延長。しかし、ここにきて今季終了後に移籍する可能性が現地で報じられている。
かつてジュビロ磐田で活躍していた伊藤は、2021年夏からシュツットガルトでプレー。海外挑戦1年目の2021/22シーズンからレギュラーに定着すると、2022/23シーズンのリーグ戦でもほぼ全試合先発。シュツットガルトと2027年6月までの複数年契約を新たに結ぶと、今季はここまで左サイドバックで公式戦ほぼ全試合スタメン出場している。
伊藤とシュツットガルトの契約内容については、ドイツ誌『ビルト』が先月中旬に2500万ユーロ(約39億5000万円)にのぼる契約解除条項の存在を指摘。「大幅な給与増額」と好待遇であることも伝えたほか、「来年の夏に資金力豊かなクラブが伊藤に接触し、シュツットガルトが売却する可能性はない」と来夏残留との見方を示していた。
しかしドイツメディア『waston』は、「シュツットガルトは公式戦開催での売り上げにかなり依存している。クラブはまだコロナの後遺症に苦しんでおり、計画中のスタジアム改修にも多額の資金が必要だ。ポルシェの出資も限られている」と、同クラブの厳しい財政状況を紹介するとともに「既存戦力のさらなる流出は避けられない」と主張。
すでに2桁得点をマークしているFWセール・ギラシーをはじめ、複数の主力選手を放出候補に挙げるとともに、伊藤についても「他クラブが彼の獲得に興味を示している可能性がある」と退団の可能性に触れた。
シュツットガルトはキャプテンのMF遠藤航が退団したにもかかわらず、リーグ戦で7勝2敗と開幕ダッシュに成功。首位バイエル・レバークーゼンから勝ち点4差の3位につけているが、『waston』は「この状況がいつまで続くか分からない。シュツットガルトは上位での戦いに慣れていない」と厳しい評価を与えている。