マーケティング・自動車産業のDX事業を営むナイル株式会社は、「選べる面接官」制度をスタートしました。本制度は、2025年卒向けの本選考から開始し、2023年10月〜2024年4月頃までの新卒採用面接において実施します。

「選べる面接官」とは?

「選べる面接官」とは、同社の2025年卒新卒採用において、一次面接官を学生が選び選考を進める制度です。面接実施までの流れとしては、一次面接調整になった学生が、約20人ほどの面接官が掲載されたサイトを見て、希望する面接官(社員)を5人ほどピックアップ。同社が選ばれた5人から面接官を決定し、日程と面接官を学生に共有します。

上記画像は、実際に面接官が掲載されたサイトの様子です。面接官のプロフィールには、経歴や仕事のやりがい、学生時代に取り組んだこと、趣味、休日の過ごし方など、面接官自身の価値観がわかる情報を掲載しています。

さらに、採用オウンドメディアでのインタビュー記事を掲載し、学生と近しい価値観を持つ人や、今後描いていきたいキャリアに近い人を選べるようにしました。同社は、制度を導入することで(1)学生が面接官の情報を事前に知り、安心して選考に挑むことができること(2)自分らしい受け答えや自己表現に集中でき、納得感のある選考ができることなどをメリットに挙げています。

また、企業側としても、学生が面接官を自ら選ぶことで、選考意欲の向上が期待できるほか、話の内容次第では志望度の向上にも繋がり、採用のミスマッチ予防にもなるとみています。

自分では選べない○○ガチャ

近年、新卒就活生の間では、配属先や上司が自分の努力では選べず、人事の采配や運次第であることへの不安から、「上司ガチャ」「配属ガチャ」などの言葉が話題になっているといいます。

「上司ガチャ」「配属ガチャ」のGoogle検索回数は直近5年間で約2倍になると同時に、検索するワードに「ハズレ」が入っているなど、自分でコントロールできない環境が、今後に大きな影響を与えていることへの悩みがうかがえます。

このように自身の努力では変えられない点に対する意見は、採用選考においてもたびたび見受けられているそうです。例えば、選考の合否判断が委ねられる面接官が運次第で決められることから「面接官ガチャ」という言葉もSNSで登場するようになりました。

そんな現状に対して同社は今回、選考の入り口となる面接において、誰が面接官になるかわからない不安を抱える「面接官ガチャ」を回避し、学生と企業の双方が納得するマッチングを行いたいと考え「選べる面接官」制度をスタートしたそうです。