安定性がないからこそ次々に新しいサービスを作り出したり、新しいビジネスを思いつきます。職場でも改革を熱心にやります。ガラッとやり方を変えたり、新サービスを打ち出さないと昇進できないし、実績をあげないと次の職場に移れません。

年齢や肩書だけでは生き延びて行けませんから、働く方も特技を向上させていかなければなりません。

ただしイギリスの場合は、アメリカほど労使関係がドライというわけではなく、ある程度は安定性を保ちつつ、三方良しを重視、全てが弱肉強食というわけでもありません。

この適度な緊張感と微妙なバランスが、IT業界の活性化に役に立っているのではないかなと思う次第です。

日本の最大の問題というのは、このようなある程度緊張感のある労使関係がなく、働く側のバーゲニングパワーがあまりにも弱いので、賃金が低すぎる上に待遇が悪すぎるので、働く側が生産性を高めようという動機が高まりません。

その一方で、厳しいパフォーマンスを評価されることもないので、各企業のみならず全体に活気がない業界が多いという点です。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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