岡山県真庭市蒜山のCLT建築物「GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)」にて、「さえぎるとさえぎらないのあいだ展」が11月3日(金・祝)〜11月12日(日)の期間開催となる。

同企画展では、これからの暮らしの空間を考え直すきっかけを提案。会場へと足を運び、人々のライフスタイルの、新たな可能性を発掘してみよう。

さえぎるとさえぎらないのあいだ展

岡山県真庭市による、真庭無垢材活用プロジェクトの一環として開催される「さえぎるとさえぎらないのあいだ展」。会場では、昨年企画・制作された「これからの木材の可能性を拡張する木材<BeLIN>」をリニューアルし、10日間の展示を行う。

なお、主催は1924年に真庭市の久世駅前に建てられた、古い木造建築を改修したコワーキング・フリースペース「エキマエノマエ」に拠点を構えるわっしょいボヘミアン社だ。

「美しい林」を由来とした「BeLIN」

「BeLIN(ビリン)」は、「美しい林」からの命名だ。真庭に生育する木々と同じ、ヒノキ7:スギ3の比率でできている。

開発の背景には、日本各地の森林にもあてはまる、真庭市の林業における課題がある。そして、暮らしから離れてしまった森林との関係性を、この商品を通して見直そうという想いが込められている。また、コロナ禍によって進んだリモートワークのスペースや、リビングでの居場所など、これからの“家族の空間”を考えるきっかけとなる展示を目指している。

さらに、「BeLIN」はつなぎ合わせ方によって、木空間を自在に生み出すことが可能だ。同展では、軽量化するなどさらに使いやすく進化した「BeLIN」を使うことで、デスクやパーソナルスペース、ベッドルームなど、暮らしの空間における活用をテーマに展示を実施する。

加えて、「BeLIN」は「さえぎる」と「さえぎらない」のあいだにある、もうひとつの空間づくりを提案。スペースが分かれていても向こう側の様子を感じ取れる「なだらかなつながり」が、場所と場所、人と人をつなぐ柔軟性のある境目となり、新しいライフスタイルの可能性を見出してくれるだろう。

なお、会場は「GREENable HIRUZEN」の一角となり、施設全体の設計は隈研吾建築都市設計事務所が担当。入場料は無料だ。

木材によるこれからの空間づくりを、会場にて体感してみては。

さえぎるとさえぎらないのあいだ展
会期:11月3日(金・祝)〜11月12日(日)
会場:GREENable HIRUZEN 2Fフリースペース
所在地:岡山県真庭市蒜山上福田1205-220
開場時間:9:00-17:00(入館は16:45まで)
休館日:水曜

(綱嶋直也)