NTT西、問われる危機管理体制
ProCX社とBS社は前出・報告書の「今後の対応について」のなかで
「まずは、クライアントさまのお客さまへの対応に向けて、クライアントさまのお考えを伺いしながら、お客さまの特定に向けた対応を始めています」
「その後のお客さまへの対応については、クライアントさまのお考えをお伺いしながら、クライアントさまに真摯に向き合って対応してまいります」
「ProCX及びBSにおいて、ご不安を感じられるお客さまからのお問い合わせをお受けする窓口を開設いたします」
としているが、大手企業のシステム部門社員はいう。
「社内で担当役員なり然るべくポジションにいる複数のマネージャー層によるチェックを含む正式な承認プロセスを経て発表されたものなのか、疑いたくなるほど酷い内容。通常、これだけの重大事故を起こした場合、体裁だけでも整えるために極力、具体的な対応方針を書くものだが、ここまで抽象的で内容がなく批判必至の対応策を平気で発表できるというのは、ちょっと信じられない。これまでProCXにセンシティブな顧客データを扱うコールセンター業務を任せていたクライアントは、肝を冷やしているのではないか」
NTT西日本は今月10日にProCX社とBS社から約120万件の情報流出の報告を受け、事態を把握したが、HP上でその事実を公表したのは1週間が経過した17日になってのことだった。今後も会見の予定はないが、同社は昨年8月に200万以上の回線に影響が及んだ通信障害をめぐって公表が遅れ、国から行政指導を受けたこともあり、同社の危機管理体制が問われている。
(文=Business Journal編集部、協力=三上洋/ITジャーナリスト)
提供元・Business Journal
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