日本時間10月25日、アーセナルはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループB第3節でセビージャと対戦し、2-1で勝利した。同試合で先発出場し、プレイヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選出されたアーセナルに所属する日本代表DF冨安健洋だが、同じ左サイドバックのウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコとの今後の起用法が注目されている。
2021年夏にボローニャからアーセナルへ加入した冨安は、当初負傷やコンディション不良により充分な出場機会を得られず、2021/22シーズンはプレミアリーグ21試合(1681分)、2022/23シーズンには21試合(652分)出場に留まっていた。しかし、今2023/24シーズン、その活躍は目覚ましい。
プレミアリーグ第9節チェルシー戦(10月22日)で途中出場するとイングランド代表FWラヒーム・スターリングを抑え込み、上述のCLセビージャ戦では、好調のベルギー代表FWドディ・ルケバキオと途中出場したMFフアンルに対して素晴らしい守備を披露。英メディア『フットボール・ロンドン』によると、ミケル・アルテタ監督は、第7節のボーンマス戦前(9月29日)に冨安について下記のように賞賛した。
「いつも言っていることだが、トミ(冨安)が安定したプレーを見せれば、我々にとって大きな戦力になる。すでにそうなっている」「バックライン(DFライン)のどのポジションでも、どのフォーメーションでもプレーできる」
「守備能力において、おそらく私が見てきた中で(冨安が)ベストだろう。コンセプト、原則、それをプレーに反映できる力、デュエルへの臨み方。今、彼には試合の積み重ねが必要だ。フィジカル的に最高の状態にある。我々にとって非常に重要な選手が登場したことになる」
しかしながら、次戦プレミアリーグ第10節(10月28日)シェフィールド・ユナイテッド戦では、ジンチェンコをスタメンに戻すことも予想できるとして、同メディアは理由を以下のように報じ、アーセナルにとって2人の選択肢があることは最高の環境だと述べた。
「守備の安定を必要とする試合では、冨安が起用されるのは明らかだ」
「しかし、たとえ今の冨安の状態であっても、土曜日のシェフィールド・ユナイテッド戦ではジンチェンコをスタメンに戻すこともあるだろう。ブレイズ(シェフィールド)を軽視しているわけではないが、特にホームでは安全なタイプの相手。より攻撃的なアプローチを取るのが賢明で、ウクライナ人(ジンチェンコ)のテクニックが格下と予想されるディフェンスラインを崩すのに必要なものかもしれない」
「アルテタ(監督)にとって、この2つの選択肢があることは最高の環境だ。試合によっては求められる選手像が異なるため、選手選びに頭を悩ませるのは歓迎すべきことだ。冨安とジンチェンコがケガをしない限り、アーセナルはシーズンを通して大きな収穫を得るはずだ」
アーセナルは、プレミアリーグで6勝3分と無敗を保持しながら3位に位置している。また、CLではグループBで1位に立っている。好調を維持する同クラブでプレーする冨安の活躍に目が離せない。