日本代表DF町田浩樹(ユニオンSG)やGK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV:STVV)など、ベルギー1部リーグでは多くの日本人選手が活躍。現地では、日本人選手に対する見方に変化が生まれているほか、かつてスタンダール・リエージュに在籍していたGK川島永嗣(無所属)に厳しい評価が与えられている。
ベルギー国内クラブでは、10年前の時点ですでに日本人選手がプレー。この時は川島やFW小野裕二(サガン鳥栖)、FW永井謙佑(名古屋グランパス)がスタンダールに在籍。川島は一時期正守護神として活躍していたが、小野と永井は出場機会を確保できなかった。
しかし現在では、町田がユニオンSGで不動のセンターバックとして活躍。元FC東京所属選手のDF渡辺剛は昨季KVコルトレイクでフルタイム出場という偉業を成し遂げると、KAAヘントへ完全移籍。新天地でもフルタイム出場を継続。スタンダールの新戦力であるMF川辺駿も頭角を現している。
日本人選手の活躍が目立つ中、ベルギー紙『Le Soir』は「川辺から町田、渡辺に至るまで、日本人選手はベルギー1部リーグで定着している。彼らを商業目的で獲得することはもはやない」と評価。「彼らにとって、ベルギーリーグは欧州で成功を収める上で理想的なキャリアの出発点だ」と、ベルギー1部リーグに日本人選手が多い理由もあわせて伝えている。
その一方で、かつてスタンダールで活躍した川島については、「彼がスタンダールで成功を収めることはなかった。(ベルギー1部のクラブでは)川島が最後の“商業取引”だ」と酷評。加入前に同選手の実力が評価されていなかったとしている。
カタールW杯における森保ジャパンの躍進もあり、欧州では日本人選手のクオリティが評価されている。ベルギーでも高い評価を受けているが、その礎を築いたのが川島や小野など、かつて同国内でプレーしていた選手であることは間違いない。