大麻検査で擬陽性が生じることは医学的な公知
前述のとおり井岡の所属ジムはJBCの発表を受け22日、
「井岡は、2022年12月31日の試合前において、THC-COOH成分が検出されるような大麻等の禁止物質を摂取も使用もしておりません。2年前に偽陽性とはいえ陽性と一度は判断されたこともあり、当ジムも井岡も、禁止物質の摂取については、常に注意を払っておりました。当ジムおよび井岡としては、今回も、井岡の潔白を証明していく所存です」
との声明を発表。気になるのは、大麻を使用していない場合でもーピング検査で陽性反応が出ることはあるのかという点だが、血液内科医で元東京大学医科学研究所特任教授の特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長、上昌広氏はいう。
「大麻検査で擬陽性が生じることは、医学的な公知である。特に有名なのは、HIV治療薬エファビレンツ(商品名ストックリン、製造会社MSD)服用者で起こることは広く知られている。擬陽性を起こすのは、エファビレンツに限らない。権威ある『MSDマニュアル プロフェッショナル版』という医師向けのサイトには、『イブプロフェンはマリファナの検査で偽陽性の原因となることがある』と記されている。イブプロフェンは、日本でも汎用されている鎮痛剤だ。この薬を服用している人が、ときに擬陽性を呈する。
おそらく、これらの薬物は氷山の一角だろう。このような場合、別の種類の検査を併用し、両方とも陽性になることを確認する場合が多い。JBCも、そのような対応をとっているはずだ。程なく、結果が発表されるであろう」
スポーツ紙記者はいう。
「タトゥー問題しかり、少なくともJBCは井岡サイドのことをよくは思っていない。少しでも疑わしい点が見つかれば、容赦なく厳しい処分を下すだろう」
今後の展開が気になるところである。
(文=Business Journal編集部、協力=上昌広/血液内科医、医療ガバナンス研究所理事長)
提供元・Business Journal
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