東京外国為替市場で26日、円相場が一時1ドル=150円台半ばに下落した。東京市場で150円台を付けたのは昨年10月21日以来約1年ぶり。米長期金利上昇を受け、日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。正午現在は150円42~43銭と前日比53銭の円安・ドル高。

 米国市場で今月3日に一時150円台まで下落したが、直後に円は147円台に急騰し、政府・日銀による円買い・ドル売り介入の観測が浮上。その後も海外市場では一時150円台に下落する場面があったものの、いずれも介入警戒感などから長続きはせず、東京市場では150円手前の水準で一進一退の展開が続いていた。

 米国市場では金融引き締めが長期化するとの観測から、長期金利は今月、約16年ぶりに一時5%台まで上昇。景気は堅調さを維持し、インフレの長期化で年内の追加利上げが想定されている。一方、日銀は大規模金融緩和策を維持しており、円売り圧力は強い。

 心理的な節目である150円を突破した円相場について、鈴木俊一財務相は26日午前、財務省内で記者団の取材に応じ、「従来の方針通り、緊張感を持って動向を見ていく」とけん制。市場では「介入を警戒しながら恐る恐る安値を試す展開となる」(FX会社)との声がある。円安に歯止めがかからなければ、日銀は30、31両日の金融政策決定会合で、長期金利の変動許容幅を再び引き上げるなど政策修正を迫られるとの見方も出ている。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2023/10/26-12:09)

提供元・Business Journal

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