ブレーキペダル、かかとを付ける派?付けない派?
教習所では、シートベルトの付け方にはじまり、ハンドルの回し方や、アクセル・ブレーキペダルの踏み方など、正しい運転姿勢を学びます。
では、ブレーキペダルはどのように踏むべきなのでしょうか?これに関しては「かかとを付けて踏む派」と「かかとを付けないで踏む派」に分かれるようです。
ブレーキは、運転する上で車を制御するとても大事なパーツ。操作を誤れば事故につながる危険もあります。
正しいブレーキペダルの踏み方について、様々な見解を調査してみました。
教習所では「かかとを付けないで踏む」ことを推奨
まずは、ブレーキペダルの踏み方について、教習所の現役教官に話を聞きました。
「警察庁が定める教習課程に準拠した運転教本によると、『必要に応じて、素早く正しい位置でブレーキペダルを踏めるように練習しよう』との記載があります。
その上で、ブレーキペダルは、『かかとを付けずに右足の指のつけ根あたりで踏むよう』にと運転教本には記載されています。
悪いブレーキペダルの踏み方として、足の甲の真ん中付近でペダルを踏むと、力の調節がしにくく、十分に踏み込めないことも付け加えられています。
さらに、ペダルの端を踏むと踏み外すため、注意が必要とのこと。基本的には、力の調節と、踏み外しに気をつけるようにすることが重要だとの解説があります。」
その一方で別の意見も。
「かかとを付けて踏む」ことを推奨している人も
安全運転講習会で講師なども務めるドイツ自動車メーカーの担当者はこう話します。
「かかとを付けないでブレーキペダルを踏むと、ブレーキペダルを踏んだあとの力加減の微調整がしにくくなります。実際に試したところ、足の位置が定まらず、踏みにくく感じました。そのため私は、ブレーキペダルを踏むときはかかとを付けて踏むように教えています。
そうはいっても、かかとを付けない方がいいケースもあります。それは急ブレーキをかけるときです。
急ブレーキのときは、ペダルを思いっきり踏み込まなければいけません。その場合は、かかとを付けないほうがしっかりと踏み込めると思います。状況に応じて使い分けることをおすすめします。」
この方は自身の体験談から、「かかとを付けて踏む」ことを推奨しているのですが、急ブレーキに関しては「かかとを付けないで踏む」よう、使い分けたほうがよいとのことでした。
急ブレーキ時、咄嗟の踏み変えは難しい
さて、実際に運転をするときのことを考えてみましょう。
急ブレーキは、かかとが付いた状態では、ペダルをしっかり踏み込むことはできません。しかし、普段からかかとを付けて運転している人が、急ブレーキのときだけ咄嗟にかかとを離すことができるかどうかは、少し疑問が残ります。
教習所ではそういった理由があるために、日頃からかかとを付けないようにブレーキペダルを踏むように練習、指導しているのです。
以上のことから、筆者は「ブレーキペダルを踏むときは、かかとを付けない」というのが正しい運転姿勢であると考えます。
ちなみに、運転教本には、アクセルペダルはかかとを付けて踏むようにとの記載があります。これには、前出の自動車メーカー担当者も同様の意見でした。
一番重要なことは、安全を最優先にするということ。状況に応じた、最も安全な運転を心がけましょう。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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