パエリア発祥の地、スペイン・バレンシアで毎年開催されるパエリアの世界大会「第4回ワールドパエリアデーカップ 2023」。日本代表には京スペイン料理店「estilo h(エスティーロ アチェ)」の畑下公平(はたしたこうへい)シェフが選出され、日本らしさを取り入れたオリジナルパエリア2種でトーナメント戦を制し、日本人初となる優勝を飾った。

「estilo h」ではこれを記念し、12月中旬まで優勝パエリア2種の両方を楽しめるディナーコースを提供中だ。

食材の旨味を凝縮した「鰻と5種類のキノコのパエリア」

大会初戦のパエリアは「鰻と5種類のキノコのパエリア」。

日本の調理法で蒲焼にした鰻と5種類のきのこを合わせ、仕上げに山椒の醤油煮を混ぜたアリオリソースを加えた。

鰻を食するバレンシアの文化と日本の味覚を重ねて焼き上げたパエリアは、繊細なバランス、かつ食材の旨みがたっぷり凝縮された味わいに。スペイン現地の審査員からも好評を博した。

柚子が香る「鴨とネギ、バレンシアオレンジのパエリア」

2回戦決勝のパエリアは「鴨とネギ、バレンシアオレンジのパエリア」。

テーマは日本でもお馴染みの「鴨ネギ」。日本料理に使われる、柚子の果汁・醤油・酒・みりんをベースにしたタレに、鴨の胸肉を漬け込みながら炭火で焼いて幽庵焼に。柚子の風味に、ヨーロッパの鴨料理には欠かせない本場のバレンシアオレンジを合わせることで、厚みのある味を見事にまとめ上げた。

2種類のパエリアを含むディナーコースが登場

前述の通り、現在「estilo h」ではこれら2種類のパエリアを含む全10品で構成されたディナーメニューを提供している。

「トロ鰆の炙りと落花生のアホブランコ」「カラビネーロ(スペイン海老)の炭焼き」「サーロインの炭焼き ポルチーニ」など、パエリア以外にも食べ応えのある贅沢なメニューが満載だ。

イメージ写真/Photo by Goto Eito

イメージ写真/Photo by Goto Eito

畑下シェフは自信作であるパエリアについて、「パエリアで人と人、日本とスペイン、世界を繋げたいんです。“同じ釜の飯を食う”という言葉のように鍋一面に焼きあがったパエリアを一緒に取り分けて食べる、そんな喜びにあふれる時間を大切な人と楽しんでほしい」と語っている。

京都に足を運んだならば、現地・スペインの人々を虜にしたパエリアの味を一度は試してみてほしい。

estilo h(エスティーロ アチェ)
所在地:京都市中京区間之町通二条上ル夷町560-8 2F
営業時間:ランチ 11時〜15時(¥3,800〜¥5,800)/ディナー 18時~(¥16,500)
定休日:日・月曜日

※ランチ・ディナー共に前日までの予約制/優勝パエリアを提供しているのはディナーコースのみ

(IKKI)

※優勝パエリア以外のメニューは時期により一部変更となる場合がある
※料金はすべて税込