かつて横浜F・マリノスでプレーしていたGK高丘陽平は、現在MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)バンクーバー・ホワイトキャップスの正守護神に君臨。来季以降も現所属クラブでの活躍が見込まれるほか、日本代表入りを推す声も上がっている。
横浜FCやサガン鳥栖に在籍していた高丘は、2022シーズンのJ1リーグ全試合に出場。横浜FMJ1優勝に大きく貢献すると、今年2月にバンクーバーへ完全移籍。新天地でも早々に正GKの座を掴むと、今季はMLSリーグ戦で33試合に出場。チームをプレーオフ進出に導いている。
バンクーバーは今月22日、バンニ・サルティニ監督と2年間の契約延長で合意に達したと公式発表。同監督が高丘のパフォーマンスを評価しているほか、カナダ通信社は「サルティニ監督は英語のほかにイタリア語、スペイン語、日本語を喋る」とリポート。コミュニケーションで問題を抱えていないだけに、高丘のレギュラーは安泰とみられる。
また高丘の活躍には、韓国メディア『MKスポーツ』も注目。同メディアは高丘のクリーンシート達成率やPKストップ率などがMLSトップクラスであることを紹介。「高丘が代表に招集され、レギュラーを勝ち取るか関心が集まる」と今後の可能性に期待を寄せた上で、「日本代表は2大会続けてW杯ベスト16入りを果たし、FIFAランクも19位まで上昇した。しかし直前1年間で招集されたGKは8人だ。GKのレベルは相対的に低い」と、森保ジャパンのGK争いに厳しい視線を送っている。
日本代表のGK陣では、カタールW杯出場組のGKシュミット・ダニエルが所属先のベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)で控え要員に降格。今年6月に復帰を果たしたGK中村航輔(ポルティモネンセ)は、先月のトルコ戦で負傷して以降、公式戦全試合でベンチ外。今月の代表戦2試合では、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)とGK鈴木彩艶(STVV)がプレーしていた。
今年11月にFIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選開幕戦を控える中、A代表招集歴のない高丘がポジション争いに割って入るか注目が集まる。