フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属の日本代表MF田中碧は、今月21日に行われたドイツ2部リーグ第10節カイザースラウテルン戦で2ゴールをマーク。逆転勝利の立役者となったが、現地では本人の控えめなコメントが話題を呼んでいる。
田中は今年夏に移籍に関する問題を抱えたこともあり、9月以降はレギュラーから控え要員に。日本代表で好パフォーマンスを発揮する中、デュッセルドルフでは厳しい立場に置かれていた。それでもカイザースラウテルン戦でスタメンに復帰すると、0-3で迎えた36分にMFアペルカンプ真大の放ったシュートのこぼれ球を押し込んで、今季リーグ戦初ゴールをマーク。さらに3-3で迎えた64分には豪快なミドルシュートからゴールネットを揺らし、勝ち越しゴールを奪った。
デュッセルドルフの劇的勝利に貢献した田中。ドイツ紙『エクスプレス』によると、本人は試合後に以下のように語ったという。
「2ゴールを決めましたが、もちろんそれは僕にとってとても良いことですね。自分でも少し驚いています。しかし、より大事なのは、我々が勝ったということです。最近はスタメン出場の機会が少ないですけど、今のところ気にしていません。チームに貢献することに集中しています」
また田中は「僕のパフォーマンスは良い時もあれば、悪い時もあります。それでも、自分には一定のクオリティがあると信じている。そのクオリティを何試合か継続して発揮しなければいけません」とコメント。
すると『エクスプレス』は「田中は自己批判的に言った。控えめなコメントだ」と、同選手の謙虚な姿勢を前向きに受け止める。その上で「田中は今年夏にデュッセルドルフ退団を望んでいた。しかし変化は起こらなかった。今では、すべてがまったく異なる結末になる可能性がある。デュッセルドルフと田中は、本当の成功物語であるかもしれない」と、今後の活躍に期待を寄せた。