天は適時その方向を与えてくれます。その啓示に気付くべくは、「自分の目の前にある仕事、与えられた仕事に全力投球しているということ」「素直であるということ」「感謝」「心中常に喜神を持つこと」、の4点が極めて大事だと思います。そして天啓は本当に必要な時やって来るものですから、来て感じたら直ぐに動くことが大切です。私は、金融の世界にずっと居らず孫正義さんの所に行くことで、インターネットという考え方が身に付いてき、ネット金融をやり出して現況に至ります。ALA(5-アミノレブリン酸)にしろ半導体にしろ、「今すぐ事業を興しなさい。貴方の進むべき道筋は全部つくったから、それに乗りなさい」といった形で、全てが調(ととの)えられる時が来たものです。これ正に天の啓示というもので、私は天意を全うする生き方を貫いてきたのです。

「わが身に降りかかってくる一切の出来事は、自分にとっては絶対必然であると共に、また実に絶対最善である」(森信三)――私は此の「最善観」を信じており、それは天に任せる・運に任せる、「任天・任運」という東洋思想に繋がります。天は此の世のあらゆる物を創り、人智では計り知れぬ知恵を結集し素晴らしい人間という存在を創りたもうたのです。此の世のあらゆる出来事は皆天の配剤であり、一々の事の結果に過度に拘ってはなりません。己の行いに心底恥ずべき所無しと信ずる時、如何なる結果になろうともその天意を信じ、終局悪いよう行くはずなしと思い切ることです。

編集部より:この記事は、「北尾吉孝日記」2023年10月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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