4戦3勝と勢いに乗る湘南ベルマーレ(17位)
第29節のセレッソ大阪戦(2-0)、第30節の京都サンガ戦(1-0)に2連勝した湘南ベルマーレ。第28節の川崎フロンターレ戦は0-2で惜しくも敗れたが、第27節の札幌戦(1-0)を含めて4戦3勝となっている。勝利のキーマンとなっているのがFW大橋祐紀だ。開幕戦からハットトリックを記録しつつ、負傷離脱によって一時試合から遠ざかっていたストライカーが、直近9戦6得点と量産体制に入っている。また、夏の移籍市場で鹿島から加わったDFキム・ミンテの存在も大きい。3バックの中央に陣取り、守備の安定とともに攻撃の起点にもなっている。
残す対戦相手は、首位の神戸、4位名古屋グランパス、18位横浜FC、10位FC東京と、やや上位陣との対戦を多く残しており、攻守に噛み合い始めた現在のチームが、上位にも通用するのかが見どころだ。横浜FCとの勝ち点差は1だが、得失点差が9あり優位な状態にあるのは間違いない。第33節に迎える横浜FCとの直接対決(6ポイントゲーム)を含めたすべての相手に走り勝ち、勝ち点0を1に、1を3にするような試合を続けられるかが、残留への鍵となりそうだ。
カウンターに勝機ありの柏レイソル(16位)
直近のリーグ戦10試合は4勝3分3敗と安定して勝ち点を重ねてきた柏レイソル。5月の監督交代からしばらくは黒星が多かったものの、井原正巳監督らしい守備の安定感が備わってきた印象だ。遅攻の構築には課題があるものの、カウンターは迫力十分。エースで今季12得点を記録するFW細谷真大のプレースタイルとも合致しており、勝負どころで違いを生み出せるMFマテウス・サヴィオの存在も相まってチームの得点数が伸びつつある。
残す対戦相手は、9位の川崎、6位鹿島、12位鳥栖、そして4位の名古屋だ。対戦相手の平均順位は下位3チームの中でもっとも高く厳しい状況。ただ、浦和に敗れた直近の第30節(0-2)は、U-22日本代表の米国遠征から帰国直後だった細谷がスタメン出場できなかったこともあり、次節からはその実力を遺憾なく発揮してくれるはずだ。また、J1リーグ最終節後の12月9日には川崎との天皇杯決勝を控えており、柏としては残留を決めた勢いのままタイトルに挑戦し、シーズンを締めくくりたいことだろう。