トヨタの「ランドクルーザー」「ハイエース」を専門販売するフレックス社と、車体製造・特装車架装メーカーのトノックス社は、電気自動車(EV)化したランドクルーザー60を共同で製作している。

そして来たる10月26日(木)から開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」、トノックスブースにて「コンバージョンEVランドクルーザー60」を展示する。

同イベントの一般公開は10月28日(土)から。クルマに関する新しい取り組みをチェックしておこう。

「ランドクルーザー60」がEVに変身

フレックス社とトノックス社は、今年の3月23日(木)に、共同事業として「ランドクルーザー60」をEVにする「ランクル60コンバージョンEVプロジェクト」を発足した。ちなみに「コンバージョンEV」とは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど、クルマにある従来のエンジンを電気モーターに置き換えたEVを指す。

同事業について少し紹介しよう。EV化する車両は1982年製のランドクルーザー60で、製造中はEV仕様に合わせてボディを改造するために分解作業を行ったり、損傷部分を技師が熟練の手仕事により補修したりする。

そして、こちらがもともとのエンジンを取り外して、新たな動力源の電気モーターを取り付けているところだ。

ランクル60コンバージョンEVプロジェクト

同プロジェクトのねらいは、お気に入りのクルマをEVへ生まれ変わらせて、思い出の詰まったクルマを最初の持ち主の子供や、さらにその孫へと受け継いでいかせること。トノックス社の常務取締役、殿内崇生氏も同事業について「30年以上経つ車両が、ガソリン車からEVに生まれ変わることで、もう一度思い出と共に復活する、夢を叶える事業」だと述べている。

また、「ランドクルーザー60」をEV化している最中、スタッフはクルマを手で触りながら考え、気付いたことを話し合っているという。そうした活動を通して、人とクルマの新しい関係性を模索することもまた、同プロジェクトのテーマとのこと。

80年代の人気車の見た目はそのままに

「ランドクルーザー60」は、「FJ56V」の後継モデルとして1980年に登場したクルマだ。1988年の最終モデル登場までマイナーチェンジを含む変更が毎年施されており、デザインの変化のほか、ガソリン車・ディーゼル車ともにさまざまなエンジンが搭載された。

クルマの見た目は昔のままだが、動力源はエンジンではなく電気モーターという夢のクルマの製作に挑むプロジェクトである。

JAPAN MOBILITY SHOW 2023
会期:10月28日(土)~11月5日(日)※一般公開日
会場:東京ビッグサイト
所在地:東京都江東区有明3-11-1
開場時間:月~土・祝 9時00分~19時00分、日曜 9時00分~18時00分 ※9時~10時の時間帯はアーリーエントリーチケットが必要

(Mayu)