サッカー日本代表「森保ジャパン」は、来年1月1日にMFチャナティップ・ソングラシンら擁するタイ代表と国立競技場で対戦する。史上初となる元日の代表戦開催に注目が集まる中、現地ではU20タイ代表率いる三浦俊也監督の退任が話題を呼んでいる。
大宮アルディージャやヴィッセル神戸などJリーグ複数クラブを率いた経験を持つ三浦氏は、ベトナム代表やベトナム1部ホーチミン・シティFCの監督も歴任。昨年5月、FC岐阜の監督を成績不振により解任された後はしばらくフリーの身だったが、今年3月にU20タイ代表監督に就任。AFC U-20アジアカップ2023で予選敗退した同国代表の立て直しが期待されていた。
また三浦監督招へいに際して、タイサッカー協会(FAT)は日本のサッカー漫画『ブルーロック』に例えて「ニューエラ(新時代)計画」を立ち上げ。この計画では、今後3年でU-20タイ代表をアジアトップ8までレベルアップさせることを目標に掲げており、三浦監督に長期政権を託すことが濃厚とみられていた。
しかしFATは今月19日に三浦監督の退任を発表。タイメディア『サイアムスポーツ』によると、退任の理由は「個人的な事情」であるという。
なおタイのA代表では、かつて北海道コンサドーレ札幌や川崎フロンターレでプレーしていたチャナティップや元横浜F・マリノス所属選手のDFティーラトン・ブンマタンが活躍。今年8月に石井正忠氏が同国代表のテクニカルディレクター(TD)に就任すると、現地ではFATの一部幹部がアレシャンドレ・ペルキング監督解任にむけて布石を打ったという見方が広まっていた。
そんな中、チャナティップをはじめタイ代表選手からペルキング監督続投を望む声が噴出。先月の国際親善試合で同国代表が結果を残すと、FAT幹部は「このような短期間での献身的な取り組みに感謝したい。石井氏の今後の幸運を祈る」と、石井TD退任を明言していた。