結論から言うと、ブラックリストに載ってもクレジットカードは作れる可能性はある。
ただし、クレジットカードの審査/条件は、カード会社やカードの種類によって異なるため、一概には言えないのも事実である。
だが、審査が甘めと言われるクレジットカードなら、軽度なブラックであればカードを作れる可能性がある。
そもそも、ブラックリストに載ってしまう理由とは?
実は、「ブラックリスト」というリストがあるわけではなく、クレジットやローンの個人の信用情報を登録する信用情報機関に事故情報が登録されることを「ブラックリストに載る」という。
ブラックに該当する情報は「事故情報」と呼ばれ、軽度なものは多重申込(=短期間に複数のクレジットカードに申し込むこと)、重度なものは自己破産などの返済免除が当てはまる。
事故情報には下記の4つの種類がある。
・多重申込
・延滞
・代位弁済
・債務整理
信用情報機関での、それぞれの登録期間は下記の通りだ。
事故情報 | 説明 | 登録期間 |
---|---|---|
多重申込 | 短期間に複数のクレジット・ローン申込 | 6ヵ月以内 |
延滞 | 数か月ほどを超える支払遅延 | 5年以内 |
代位弁済 | 連帯保証人などが代わりに返済 | 5年以内 |
債務整理 | 個人再生、任意整理、自己破産など返済の減額や免除 | 5年または 7年以内 |
多重申込は6ヵ月以内の登録期間のため、あまり長くは登録されない。その他の事故情報は、5年以内もしくは7年以内は登録された状態だ。
クレジットカードに申し込むと、カード会社は申込者の信用情報を確認して審査に利用する。もし事故情報の登録があれば、審査でマイナスに働く。
ブラックでも作れる!?審査が甘めなクレジットカード3選
審査が甘めなクレジットカードなら、軽度なブラックであればカードを作れる可能性がある。
審査が甘めといわれるクレジットカードを3枚ピックアップしよう。
PayPayカード……PayPayとの組み合わせで最大4.0%のポイント還元!
PayPayカードは、最大4.0%のポイントが還元されるお得なカードだ。
「お買いもの予算到達のお知らせ」を利用すれば、月の利用が設定金額に到達するとメール/メッセージで通知され、使い過ぎを防げる。
カード名 | PayPayカード |
---|---|
年会費 | 無料 |
還元率 | 1.0(※)~4.0% |
ポイントサービス | PayPayポイント |
国際ブランド | Visa/Mastercard/ JCB |
審査・発行期間 | 約1週間でカードをお届け |
付帯保険 | - |
申込条件 | 日本在住の満18歳以上(高校生は除く)で 本人または配偶者に安定した収入があり、 本人認証できる携帯電話を保有 |
公式サイト | 公式サイト |
【メリット】
ソフトバンクグループのサービス(Yahoo!ショッピングなど)のカード利用で、ポイント還元率が高い。
【デメリット】
付帯保険がないこと。
三井住友カードRevoStyle(リボスタイル)……リボ払いカードのため審査甘めか
三井住友カード RevoStyle(リボスタイル)は、ショッピング1回払いが自動的にリボ払いになるカードだ。リボ払いカードのため、他の三井住友カードに比べて審査が甘めだといわれている。
なお、ショッピングで2回払いやボーナス払い、分割払いを選べば、リボ払い以外での支払いも可能だ。
カード名 | 三井住友カード RevoStyle |
---|---|
年会費 | 永年無料 |
還元率 | 0.5% |
ポイントサービス | Vポイント |
国際ブランド | Visa |
審査・発行期間 | 非公表 |
付帯保険 | ショッピング保険年間100万円まで |
申込条件 | 満18歳以上(高校生は除く) |
キャンペーン | 新規入会&利用で最大8,000円相当プレゼント |
公式サイト | 公式サイト |
【メリット】
年間100万円までのショッピング保険を付帯している。
【デメリット】
支払い方法がリボ払いになりやすく、リボ払いを利用すると金利などの負担のために返済額が増える。
Nexusカード……デポジット(保証金)型のショッピング専用カード
Nexusカードは、デポジットとして預けた保証金額に応じて利用限度額が決まるカードだ。カード会社にとって利用額の回収リスクが低いため、審査は甘めだと言われる。
ショッピング専用カードであり、キャッシングは利用できないことに気を付けたい。
カード名 | Nexus カード |
---|---|
年会費 | 1,375円(税込) |
還元率 | 0.5% |
ポイントサービス | Nexusポイント |
国際ブランド | Mastercard |
審査・発行期間 | 非公表 |
付帯保険 | - |
申込条件 | 18歳以上(高校生は除く) |
キャンペーン | - |
公式サイト | 公式サイト |
【メリット】
デポジットは5万円から200万円で、それと同額が利用限度額になるため使い過ぎないように限度額をコントロールできる。
【デメリット】
年会費1,375円(税込)に加えて、発行手数料550円(税込)の負担もある。
軽度なブラックなら審査甘めのクレジットカードを作れる
信用情報機関に事故情報が載っていても、軽度なブラックであれば作れるクレジットカードがある。
クレジットカードが必要なら、審査に不安があっても審査甘めなカードに申し込んでみるとよいだろう。
ただし、審査に落ち続ける場合には注意が必要だ。短期間に申し込みすぎると多重申込と判断されて、ますます審査に通りにくくなる。その場合には、6ヵ月経過して多重申込の情報が信用情報機関から消えてから、別のクレジットカードに申し込むようにしたい。
文・松本雄一(セキュリティ・金融アドバイザー)
外資系コンピューター会社にて、ITサービス・トランジションやセキュリティ対策に携わり独立。自らの投資経験をもとに、株式・投資信託や証券会社などの情報を発信。金融アドバイザーとして、これまでに300件以上の金融記事の執筆を手掛けている。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。